線香を折り、さらに大事なことを忘れた墓参り

愛していた(と、いまでは思っている)夫の墓参りに行ってきました。

 

墓参り日和

寒いから行きたくない。暑いから行きたくない。

うだうだ言うそんな人のために、彼岸の墓参りはあります。

彼岸の頃ともなりますと、暑さ、寒さも、ちょうどいいあんばいの墓参り日和がやってきます。

そもそも、我が家は宗教へのこだわりがない葬り方をしているので、いつ参ろうともいいんだけれど。

お盆には、あまりにも腰が重いばあちゃんに代わって、嫁とたっくんが2人で墓参りに行ってくれました。

だから、秋彼岸には行かなくちゃと思っていたのだけど、用事が立て込んだり、雨だったりで、秋彼岸が終わってからの墓参りになってしまいました。

ま、3日くらいなら秋彼岸の範囲のうち。

墓参り、すればいいんだ、すれば。

 

誰もいない墓園

バスを降りて、墓地までは7〜8分といったところ。

バス通りを渡ると、突然に田舎道。

車も来ないし、人も歩いていないし、のんびりした場所に夫は眠っています。

そよそよとした涼しい風に頬を撫でられながら歩いて行きますと、もうすでに柿が色づいています。

それではと、彼岸が過ぎたばかりの墓園の門をくぐる。

誰もいません。

♪すでに 彼岸過ぎ 誰もいないおはか〜

水曜日は墓園事務所の定休日なので、係の人もいません。

見渡せば、生きてる人は、わたしだけ。

「とーちゃん、来たよ」by りっつんの実声

生きていたころに、とーちゃんと呼んだ記憶はないけれど、呼んでみた。

墓石の周りは草が茂ってる。

抜きながら考える。少し雑草避けの玉石を足してもらわないとダメかなと。30年近くもたつと、石の数も減ってしまうらしい。どこに消えたのか、不思議だけど。

そして花を供える。

 

薬師寺の線香

6月に奈良の薬師寺で買ってきた「瑠璃香」に火をつけに、火付け場に向かいます。

ちゃんと火をつける機械が設置されているのがありがたい。

ところが、火をつけ終わったところで、なにかにドンとぶつかって、線香がボロボロっと3センチほど短くなってしまう。

あらら〜。初めてのミス。

「こら、粗忽者!」by 実際には聞こえない声

そんな声が聞こえてくるかと思ったら、なにも聞こえず。

少し短くなってしまったけれど、ま、燃えることに問題はなし。

線香の香りの中、少し、話しかけてみる。

「ねえねえ、あのね〜」

し〜ん。

いつもなら応答があるのに、応答がない。

やっぱり、気配を感じない。

かれこれ、27、8年。

どこかに、生まれ変わっちゃったかなあ。

いま、あなたが生まれ変わったとすると、わたしが生まれ変わるタイミングとは合いそうもないねえ。

来世では会えないかもしれないね。

と、まあ、ひとりブツブツ。

仏教では33年がひとつのケジメって言うけれど、それって、なるほどなあと思う。

ひとまず、一連の作業を終えたので、バス停に向かうことにしました。

「では、またね」

さあて、天気もいいし、どこかに遊びに行こうかな〜♪(´ε` )

 

アレを忘れる

大通りのバス停まで、再び、のどかな道を歩きます。

結構、距離があるなあと思っていたら、あっという間に、大通りが見えてきました。

でも時計を見ると、2分くらいしか過ぎていない。

あれ?時間が飛んだ?

急いでどこかに向かおうとしているのか?

と、ここで、ふと、我に返る。

手を合わせたっけ?

  • 墓の掃除→した
  • 花→供えた
  • 線香→短くなったけど燃やした

だけど、手を合わせてないんじゃない?

これは、マズい。

なんてったって、墓参りの一番のそれは、それだ(笑)

一瞬、このまま、逃げ切ろうかとも思ったけれど、やっぱり戻ることに。

2分で飛んできたところを5分ほどかけて戻りました。

そして、手を合わせました。

夫、ここにおらず。

妻の心、ここにあらず。

それでも墓があるかぎり、墓参りは続く・・のかしら(笑)


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りっつんブログが本になりました。

経験談や人情話から猫話。そして実用的な老後のお金の話まで。心を込めて綴りました。

「老後のお金」など、ブログではあまり触れていない話題にもかなり踏み込んで書いているので、お手にとって頂ければ幸いです。

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8 件のコメント

  • りっつんさん こんにちは。
    お墓というのは 残された家族・生きている側の問題かな?っとつくづく思うのです。
    わたし個人としては 亡くなったら自然に帰りたい派ですから お墓はいりません。
    さっぱりと海への散骨か 山での自然葬なんかが希望なのです。
    でも家族にはお墓大好き・絶対必要派も居ますので 仕方がありませんね~
    あ~遠い遠い地方に2つも立派な墓がありますけど..ホントどうしましょうね???

    • ポットさん

      こんばんは

      生きてる側の問題ですね。
      夫が死んだときには、
      とにかく遺骨をなんとかしなくちゃと、
      深く考えずに墓地を買いました。

      いまなら、別な方法を考えたかも。
      あれば、気になります(笑)

  • こんちには 
    今日は、書き出しから食いついてしまいました(笑)ここ数日は墓参り日和でしたね。私も9か月放置した両親の墓参りに鎌倉へひとりフラフラと行って参りました。
    平日だったこともあり、お墓には人影もなく、思い切りスマホから音楽流しながら、父に母に、ぶつぶつと今の私の近況やらいろいろを話しかけてきました。ふと、墓誌に目を止めて暗算しながら、当時に思い馳せてみる。母って未亡人になって何年ひとりだったのか?今更ながらよくわかっていなかった。
    母は57歳で未亡人になり18年間ひとりでした。私は52歳で未亡人になっちゃったから、まだまだ先が長いね〜なんて、そうでもないのか?なんて。でも母は未亡人生活をそれなりに楽しんでいたので、悲壮感がなかったなぁ。私も見習うよ!
    足のリハビリ兼ねて駅から寺まで、お寺やお宮に寄り道しながら歩きました。
    雲もほとんどありませんでしたが、風の気持ちのよい一日でした。
    手を合わせにお墓にもどるりっつんさん、想像しながら、笑ってしまいました。
    粗忽者!をきっとささやかれていましたよ。

    • まめぴよさん

      こんばんは

      ふと気付いた瞬間、
      どうしようかと迷った自分。
      手を合わせ忘れて戻る人なんているのかしら。
      なんだか、そんな自分が笑えました。
      まめびよさんも笑ってくれて、ありがとう(笑)

      いい天気で、まさに墓参日和でした。
      粗忽者、墓まで行っても、粗忽者!ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

  • りっつんさん こんばんは

    関東では難しいかもしれませんが、関西ではお骨
    を全て焼き場で処分してもらうことができます。
    葬儀屋さんに言っておけば後で身内がお骨を拾う
    こともありません。
    私の母も私自身もそうするつもりです。
    この世に写真はもちろん髪の毛一本、爪ひとつも
    残したくないし、山や海に灰を撒いて環境を汚染
    したくもないですから。
    息子も了解済み。
    楽でいいそうです(笑)

    • 相棒さん

      こんばんは。
      関西は、そんなことができるのですか!?

      墓守りも、大変な仕事です。
      石の下に入るのも、なんか、重そうだしなあ。
      きれいさっぱり、天に上りたいなあ。

      墓を作ったときには、
      こんな気持ちになるとは思いませんでした。

      あの大きな石は、リサイクルもできないしなあ。

      ブツブツ言いが、続きます(笑)

  • も、ほんと、リッツンさんは、お茶目❣️
    今回も、ほのぼの読ませて頂きました。
    我が家の夫のお墓は、夫の両親の故郷、高知にあります。海が大好きだったから、そこがいいよね!と決めたのですが。
    20年以上経過すると、車で往復12時間。日帰り墓参りの大変なこと。
    東京の長男が帰省しますが、大阪から早朝出発。
    お彼岸どころか、高知は、まだ暑いので、昨年から11月の連休と決めました。1年に1回。
    さて、どうしたものやら
    墓じまいを真剣に考える年齢になりました。
    生きてる者に負担かけないのが1番。
    と思いながら、毎年草むしり中心の墓参りをしてます。
    草むしりに必死になり過ぎて、手を合わせるのを忘れないように、気をつけますね❣️

    • アーモンドさん

      おはようございます。

      “秋彼岸 空を見上げて うわの空”
      本当にねえ〜(笑)

      墓を建てて30年弱。
      早くも墓じまいということを考えているという現状。
      お墓も個人所有の時代は終わっていくのかもしれませんね。

      墓参りはいつでもいいのに、テレビのニュースを見ると、
      行かない元妻は罪の意識に苛まれます。

      世の中に合わせず、我が家だけの墓参りルールを、決めるのはいいですね。
      うちもそうしようかな。

      くれぐれも手を合わせること、お忘れにならぬように( ̄^ ̄)ゞ

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1957年生まれの64歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。 好きなミュージシャンは山下達郎氏と反田恭平氏。 3歩歩くとと、すべてを忘れる「とりっつん」に変身するという特技の持ち主。