わたしにとって本を読むことは、心の壁を厚くしていくこと。

本を読むということは、皆さんにとってはどのような意味や効果を持っていますか?

わたしが「本を読みたいと思うきっかけ」はいくつかありますが、その中の1つに「どうしても知りたい!」という強い好奇心があります。

 

本を読み漁った日々

夫にガンが見つかって、死ということに向き合った5年間。わたしはどうしたらいいのか、本当に混乱していました。

  • がんってなに?
  • 夫はこれからどうなるの?
  • どうしてわたしたちだけにこんな目に遭うの?
  • 人は死んだら、どこへ行くの?
  • 生きる意味って何?
  • 夫はどういう気持ちでいるんだろう?

?マークだらけの心の中。心の中に渦巻く憂いや不安や複雑な心模様。こんな問題に答えてくれる人、どこかにいないの?

そんな人など身近には思い当たらず、それなら自分で答えを探すしかないと、わたしは、目についた本を片っ端から読み漁りました。

どれだけ読んだか覚えていませんが、とにかくたくさん読みました。中には相当怪しげな宗教の本までありました。

もちろん、正解なんて出るわけはありません。

わたしは5年間の読書で、夫が亡くなる頃には、自分をそれなりに納得させられる答えのようなものを見つけることができました。

その時にたどり着いた「答え」は今も心の中にありますが、だいぶ上書きされています。やはり36歳で見つけた答えと、60歳が見ている世の中には違いがあるようです。

それでも、あの時の「答え」は心の芯にはなっているようで、今のわたしの精神の土台になっているかもしれません。

 

自分の体験の意味

多分、わたしは夫の病や死に直面しなかったら、こんなにも「死」や「人生」について考えることはなかったと思います。きっと超お気楽なわがまま妻を続けていたと思います。

わたしは、わたしが経験しなくてはならないことの意味を知りたかったんです。

自分の体験を、過去の人々の体験と照らし合わせてみることで、答えが見つかるかもしれないと思いました。

本を数冊読んだだけでも、夫を失う人はわたしだけではないし、この世の中には「別れるという悲しみ」がゴロゴロ転がっていることを突き付けられました。

過去、戦いで夫を失った妻はどれだけいたでしょう。でも、懸命に生きてきた。夫を失うなんてことは、あまりにも当たり前な体験なのです。珍しくもなんともない。

500年前も1000年前も、悲しみの種類はあまり変わりません。究極の悲しみは愛する人との別れであろうと思います。

『方丈記』を読んでいると、人の世は社会環境が変わっただけで、人間の本質は普遍であることにあらためて気づかされます。

1人の人間が受け取らねばならない悲しみの数も、時代が変わろうともそんなには違わないと思っています。だだそれぞれ受け取る時期が違うだけで。

夫の死以来、「こんなことはわたしだけには起きない」とは思えなくなりました。

どんなことも我が身にも降りかかる可能性がある。わたしにも起きるんじゃないかと思えば、それなりの心構えも必要。だから、わたしの想定の範囲は広くなりました。

 

誰かの思考を心に貼り付ける

本は素晴らしい媒体です。身体がなくなっても、本の中に、その人の頭の中が残っているからです。

自分の体験をどう理解するのか。これをどう自分の中に落とし込むのか。これが重要なのかなと思います。

時間をただ過ごすだけでは、人は成熟しないのです。

同じ体験をしていても、糧にする人としない人がいるのはなぜだろう。その差はどこからくるのかと考えたら、大きな世界観で、自分の体験を理解できるかどうかにかかっているように思うのです。

夫の死→多くの人がそんな目に遭ってきた→人は必ず死ぬ→過去の人たちはこう考えていた→それなら、自分はどう生きる?

自分のところまで引っ張りこむことで、自分に与えられた体験の意味を深く考えることになるのです。

だから、困難に出会ったときはチャンスでもあるのです。誰かの思考を自分の中に取り込ませてもらうチャンスなのです。

ぺたぺたと壁を塗るように、いろいろな思考を心の中に貼りつけていく。そうすることで、自分の心を頑丈にしていければ、生きるのが少しは楽になるかもしれません。

 

今日は太宰と語らった

今日は太宰治と少しだけ語り合いました。わたしだけの太宰さんです。独占できるのも本の良いところ。他の女性と奪い合うこともありません。太宰の頭の中は、わたしのものよ〜(笑)

太宰が何をどう考えて行動していたのか。逆にああいう行動はどういう考えから出てきたものか。興味は尽きません。「どうしてなの?」と太宰に聞きたいことは山ほどあります。

読みながら、同感したり、イライラしたり。

わたしのkindleには太宰治や坂口安吾の全作品が入れてあります。

kindleなら200円で太宰の全作品280作品を読むことができます。ありがたいことです。


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6 件のコメント

  • 本のない人生なんて考えられません。
    時空を越える事さえできる友人であり
    人生の予習、復習の師であり、心の
    拠り所(逃げ場所?)でもあります。
    反面、その時々の自分の精神状態や
    成熟度があらわになるバロメーター
    でもあります。(りっつんさんが言わ
    れるところの「落とし込み」測定?)
    一冊の本が、こちらの年齢、経験に
    合わせて違った側面を見せてくれた時
    自分の成長を感じ嬉しくなります。
    故に、本の断捨離が中々出来ません。
    嗚呼。

    • キャサリンさん

      おはようございます。
      「成熟度がわかる」という言葉にドキッです。
      だから、読んでいる本って言いづらいんですよね(笑)

      太宰治や坂口安吾などの印象は若い頃に読んだ印象とはかなり違います。
      それにしても、あの頃の40代って成熟していんだなと感心します。ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

      • そうです、そうです!
        読んでいる本とか、本棚とかを
        見られるのって精神的ストリップ
        みたいな気がして恥ずかしいですよね。
        そのくせ、TVとか雑誌に他人の本棚が
        出ていると凝視してしまったりして!
        反省。
        でもその昔、おつきあいしている人が
        どんな本を読む人なのかは興味津々で
        した。

        • キャサリンさん

          ウキャキャ( ^∀^)
          お付き合いしてる人がどんな本を読んでいるかということは
          結構大きなポイントでしたね。
          太宰で、もめたことあります(笑)
          そして、人の本棚をついつい凝視してしまうのも同じですわ〜ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

  • りっつんさんこんにちは
    ブログの最初から読み進めてここまで来ました

    20歳頃太宰治にのめり込みました
    好きになった男の人も危険な雰囲気を持っていたような
    (笑)
    津軽とか富嶽百景が好きでした
    あれから40年経ってそうだ‼︎又読んでみようと思った次第です
    私はもっぱら図書館通いですが今年はりっつんお薦めの山下達郎さんとバーブラストライドさんのクリスマスソングのCDを借りて通勤の車中で聴きました
    困ったことに朝、車中で聴いた曲って仕事中ずっとリフレインしちゃうんですよね

    今年りっつんさんのブログに出会えた事が何より嬉しかったです
    勇気をもらえたり自分の知らない事を教えてもらえたり
    ありがとうございました╰(*´︶`*)╯♡

    • コロボックルさん

      おはようございます。
      最初から読んでくださって、本当にありがとう。

      ブログって不思議だなと思います。
      普通に生活していたら、知り得なかった方々と、
      いつの間にか言葉を交わすようになるのですから。
      「りっつんブログ」を始めて、よかったなあと思います。
      コロボックルさんが運転する姿を想像したりしています。

      太宰は、読み返してみたら、かなり違った印象を受けました。
      わたしも大人になったのかもしれません。

      どうぞ、良いお年を!!ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

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    ABOUTこの記事をかいた人

    りっつん

    1957年生まれの60歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。好きなミュージシャンは山下達郎。 時々、3歩あるくとすべてを忘れる「とりっつん」に変身してしまう。