たっくんが3歳の誕生日に、赤い車を買ってもらったと、写真が送られてきました。
足漕ぎの外車で、けっこうリアル感のある車です。
で、突然に記憶の底から蘇ってきたのは、ゆっちゃんの赤い車でした。
♪あれは10年前〜
3月末に大学院を卒業した長男。1週間後にはアメリカに渡りました。
1歳半になった娘を連れての渡米。そこで2年間の研究者生活を送りました。
その間、二度ほど、わたしもアメリカの空気を吸ってきました。
息子の家で見た、この赤い車。
「かわいい!」と思って、忘れられずにいました。

ちゃんとドアがついていて、後には荷物が積める仕様になっています。
ゆっちゃんは後ろにキティちゃんを積んで、ドアをバタンと閉めては、家の中をドライブしていました。
このおもちゃの車は、住んでいた町の小さな雑貨屋さんで、嫁とゆっちゃんが散歩の途中で見つけてきたもの。
この雑貨屋さんに行くことは、嫁の楽しみのひとつでもあったようです。
中古車で日本円にして500円だったとか。
何度かわたしも連れられて行きましたが、実にいろんなものが置いてあって楽しい店でした。
新品の物も売っているけれど、中古品の服とか雑貨も置いてある店。
店に入るたびに、これがアメリカのにおいなんだなあって思った記憶があります。
この赤い車、日本に帰ってくるときに、手放しました。運送料がバカ高いので断念せざるを得なかった。当たり前ですね(笑)
きっと、今でも、どこかの誰かが使っているはず。
飛行機に乗ったあの日
わたしの2回の渡米は、ともに、ちょうどこの季節のことでした。
初めての、海外旅行。
ニューヨークまでは13時間と、かなり長めの飛行機旅。
さらに、ひとり旅。
準備は抜かりなく、とりあえず万端にしたい。万が一、死んだときにはどうなるかまで調べて、死ぬ覚悟で向かいました。
人類で初めて飛行機に乗るわけじゃないと、何度も言い聞かせながらのフライト(笑)
旅行好きでもなかったので、まさか、ひとりで国際線に乗ることになろうとは、まさに晴天の霹靂でしたけれど、やればできた。
飛行機の窓の外に、家並みが見えたときには、本当に感動しました。
「アメリカまで、来ちゃった!」
実は夏が嫌いでした。とくに7月が苦手でした。
でも、あれ以来、夏が嫌いではなくなりました。それはたぶん忘れられない思い出ができたから。
息子たちが住んでいた小さな町。アメリカンな雰囲気がそこかしこに漂っていました。

町のおもちゃ屋さん。ここにもゆっちゃんと行って、いくつかおもちゃを買いました。

この間の引っ越しのときに、ともたんの部屋で、この店で買ったおもちゃの陶器のティーカップを見つけて、懐かしかった。
写真を見ていると、あのときのにおいがよみがえってきます。
JFJ空港に降り立ったときのにおい。
部屋のにおい。
町のスーパーのにおい。
翌年にはともたんの出産応援で、再びこの町へ行き、45日間、過ごすことになりました。
「いま、もう一度行きたい場所は?」と聞かれたら、間違いなく「この町!」です。
いまは、遠すぎる町になってしまいました。でも、きっと、いつか行ける。そんな気がしています。
孫たちは大きくなりにけり

こんなに小さかったゆっちゃんも、今ではすっすり少女です。
ともたんもたっくんも、まだこの世には存在していなかったのに、今ではたっくんも、このときのゆっちゃんよりも大きくなってしまいました。
そしてあのときにこの世にいた父や叔父はこの世の人ではなく。
10年というのは、そういうボリュームのある時間のようです。
メンバーは日々更新中。
こうして過去を振り返っていると、すべてが、なにもかもが、いっときの幻という感じがします。
たぶん、わたし自身が、マボロシなのよね。
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