瀬戸内寂聴さんの「寂聴 97歳の遺言」を読みました。
読んだという実感を持てぬほど短時間で読み切れる作品です。しかし、その中身は案外濃かったかも。
Contents
97年という時間
わたしが97歳になるためには、今後35年も生きなくてはなりません。35年ですよ!
生まれて35歳になるまでの道のりは長い。わたしなんぞ、生まれて育って、未亡人になってしまった。ものすごく長い時間を感じます。
わたしより35年も長く生きると、どんなふうに世の中が見えるのか、97歳が達した境地に触れたい。そんな思いで読んでみました。
「かつて愛した人が全部死んでしまった」と、寂聴さんは語っています。
長く生きるということは、実にそういうことなのですね。思うだけで、泣きたくなります。
最近、わたしは思います。死にたくはないけど、1人残されるのも悲劇だなあと。
気心の知れた友人たちがいなくなったら、つまらないなあ。話ていて一番楽しいのは、やはり同年代の人たち。わたしのアホな話を笑って聞いてくれる人たち。
今、そばにいないとしても、どこかで生きていると思うだけで、心が落ち着きます。わたしにとっての同年代という定義も、少し幅が広がっていて、プラス10歳マイナス7歳くらいでしょうか。
同じ時代を生きた人たち。心を通わせた人たち。最後にぽつんとひとり残りたくないなあなんて、本気で考えたりします。
こんなことは、50代のときには、あまり考えなかったかもしれません。
還暦って、やはり1つの節目なのだなあと実感します。
誰かを愛するため
そんなわたしが受けた寂聴さんからのメッセージは、こんなこと。
最後に残るのは、人との思い出。だから、後悔ないように、人との縁を結べ。
本って不思議なもので、読み手によって受けるメッセージが違うものです。寂聴さんが伝えたかったこととは違うかもしれません。
でも、わたしはこんなメッセージを受け取りました。
これからも人との縁を結び続けようと思います。いつまでも恋心も捨てないようにしよう。
確かにわたしが若い頃を思い出してみると、浮かんでくるのは、人の顔。それ以外のことは二の次、三の次、忘却のかなた。
あの人、この人、あんなことがあったね、こんなことを言ってたよね。楽しかったよね。良き事しか思い出さないのは脳の特性。そういうふうになってるようです。本当は散々な目にも逢ってたりするのに(笑)
寂聴さんは「誰かを愛するために人間は生きている」と書かれています。
この「愛」という言葉にもひねくれ婆は引っかかり続けてきましたが、還暦を過ぎたおかげなのか、薄らぼんやりと分かってきたような気がしないでもないです。
やっぱり誰かと出会うために、生まれてきたのかなあ。それが生まれてきた意味なのかも。
「誰かを愛するために生きているのかもしれない」ということに、うなずけるようになりました。
寂聴さん曰く「愛する人が一人で終わったら、それが一番幸せ」とも。
そうはおっしゃいますけど、そんなことはなかなか難しいんでないの?
何人か足しても、一番幸せってことにしておくれ。いや、わたしはそう思ってるよっ!(笑)
会うべき人には会う
わたしはいつのころからか「会うべき人には必ず会う」と信じるようになりました。
自分から積極的に動いても動かなくても、会うべき人には会う。いつなのかは、分からないけれど。たぶん、そうだと思う。62歳の確信?
出会うべき人がいるから、まだ生きているんだと思っています。
出会うべき人にすべて出会ったら、この世での修行は終わりということで、天からの指示に素直に従って、嬉々として旅立つことにしようと思っています。
だからと言ってはなんですが、わたしはいつでも(とりあえず女としても)ちゃんと生きていようと思うのです。もしかすると、5分後に大事な出会いがあるかもしれないからね。
出家するしか恋人と別れる方法がなかったという97歳の大先輩の話は、しみじみとした風を心の中に運んできてくれました。
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本当に。
健康で長生きは望みますが
同世代の友人知人がいない世界って
味気ないでしょうね。
義母は100歳で亡くなる迄、家族に
囲まれしっかりしていましたが
どこか寂しそうでしたし、私達も
こればかりはどうしてあげる事も
出来ず可哀想でした。
「会うべき人には必ず会う」
最近私も同じ様に感じています。
人だけでなく、本や物に対しても
そう思います。
年齢から来る諦観なのかもしれませんが。
でも確かに、きちんと生きていなければ
来るべき出会いも遠退いてしまうかも
しれませんね。気付きをありがとう
ございます。
キャサリンさん
おはようございます。
同世代の人がいない世界は、異空間でしょうね。
いくら家族に囲まれていたとしても、
きっと寂しいと思います。
「会うべき人」は、あと何人くらいてるのでしょうね。
楽しみでもあります。
いつぞや、テレビで見たのが、
おばあちゃんが用水路に落ちた小学生を助けたという話。
そのおばあちゃんは、
「この子を助けるために、わたしは今まで生きていたのね」って言ってました。
もうだいぶ前の話なのですが、忘れられずに頭に残っています。
今年ももう1月半ば過ぎ、毎日楽しく
おじゃまさせていただいてます。
この更新がなければ、さみしくなるでしょう。
いろいろな内容が本当にためになり、刺激になり、
ありがたいことです。
私はこれから入院手術ですが、数日遅れようが
拝見いたします。
りっつんさんも会長も元気でお過ごし下さい‼️。
雪るるさん
おはようございます。
いつも読んでいただいて、ありがとうございます。
温かい言葉、ありがとう!勇気づけられます!
どうぞ手術がぶじに終わりますように・・・ヾ(@⌒ー⌒@)ノ
はなです!
こんにちは。
PCを開くのが久しぶりになりました。
はなも読書中でして(笑)本を読み始めると他の事がおろそかになります。はな二つの事が一緒にできないタイプです。
お湯をかけて、洗濯物をたたんでいると…すっかり忘れております。
あかんやつです!本を読み始めると…何もできていません。
(笑)(笑)(笑)よくまあ~三人も子供を育てたもんだ!と、我ながら思っています。若い頃は何とかなっていたのかもしれませんが、
近頃特にダメですね~一気に読みたいのか…なあ~
この本も読みたくなりました。
今やっている漢字パズルを終わらせないといけないなあ~
二つのことはできないので…応募締め切りが(笑)
私は、大好きな人はたくさんいるけれど、愛していると言えるのは主人だけです。これは幸せなことですね。
いなくなってからもっと愛を感じるようになりました(笑)
これも幸せなことですね。
はなさん
おはようございます。
そう!はなさんは一番幸せな人のひとりでした。ヾ(@⌒ー⌒@)ノ
「大好き」と「愛してる」の差はなんでしょうかね。
いつまでもこんなことばかり考えている62歳も、変かしら(笑)
漢字パズル、締め切りに間に合いますように!