佐野洋子さんのエッセイ4冊を読み返す。

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わたしは小説はあまり読まないのですが、エッセイは好きでよく読んでいます。

細切れ時間でさらりと読めるのも利点の1つですが、何より作者と話をしている気分になれるのが、好きなのです。

佐野洋子さんのエッセイも好きなエッセイの1つです。ふと、再び本を開きたくなりました。

佐野さんは「100万回生きたねこ」の作者。

エッセイでは歯切れのいい文章、そして独特の感性、世の中を見る目の鋭さに触れることができます。

以前は文庫で読んだのですが、処分してしまったので、4冊をkindleにインストール。kindleに入れさえすれば、わたしの手元からなくなることはありません。

  • 「役に立たない日々」
  • 「神も仏もありませぬ」
  • 「あれも嫌いこれも好き」
  • 「死ぬ気まんまん」

また読んでみたくなったのは、エッセイの中で”64歳のわたし”みたいなことが書いてあったと、かすかに記憶に残っていたから。

自分の年齢を数えたときに、あらま近づいているわと思ったからです。

佐野さんの60代と、わたしの60代。より共感できる思いがあるかもしれない。わたしもそう思うわとか、それはちょっと違うんじゃないとか、話をしてみたくなったというわけです。

佐野さんは戦争に翻弄された世代。

過酷な体験を持っておられるので、のんきな時代に生きているわたしには、そういう時代を経た人の話を知ることも、とても貴重な経験になるのです。

「読んだことがあるけど、もう一度読む」

これら4冊は、一度は読んでいるわけですが、細かい内容など、すっかり忘れていたことに、読みながら気づきました。

そして読むたびに新しい発見があるのが、読書の楽しいところ。

その本の内容自体が変化することはないけれど、読み手の年齢や状況、本から受ける印象は大きく変わるものです。

同じ本が、また別の何かをプレゼントしてくれる。本というものは本当に不思議なものです。

この4冊のエッセイには北軽井沢での日々の暮らしやご近所づきあい、そしてご自分の病に関することなどが書かれています。

佐野さんが亡くなって10年以上になります。

佐野さんの死生観がよくわかる「役に立たない日々」や「死ぬ気まんまん」は、60代になって読むと頷けることも多かったです。ふっと気が抜けるような安堵感を感じました。

「金も命も惜しまない」

「70歳は死ぬにはちょうどいい年齢である」

自分のことがある程度できて、自分の始末をつけられる、そんな時期にあの世にいくことができるのは、いい子だったからだとか。

はたして、わたしはいい子認定されるのでしょうか。

そして、佐野さんが生きてきて一番大事だと思ったものは・・・

ぜひ、読んでみてください。ヾ(@⌒ー⌒@)ノ


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りっつんブログが本になりました。

経験談や人情話から猫話。そして実用的な老後のお金の話まで。心を込めて綴りました。

「老後のお金」など、ブログではあまり触れていない話題にもかなり踏み込んで書いているので、お手にとって頂ければ幸いです。

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2 件のコメント

  • りっつんさま

    お勧めしてくれたおかげで、わたしも「役に立たない日々」を読みました。
    死ぬのにちょうどいい年齢・・・とても印象的でした。
    自分がちょうどいいと思う年齢と神様(的な人?)が決めるちょうどいい年齢が合っているとうれしいな~
    私もいい子に加えてほしい!

    かつて読んだ本を読み返す楽しみ、発見、私もよく感じます。
    本はとても奥が深く、一生の楽しみにできますね。

    • ゆちまこさん

      こんばんは
      “死ぬのにちょうどいい年齢”
      きっとそう思えるように生きてきた佐野さん。
      かっこいいです。

      昔読んだ本を読みかえすのは、楽しいですよね。
      ほとんどを忘れているってこともありますけど(笑)

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1957年生まれの64歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。 好きなミュージシャンは山下達郎氏と反田恭平氏。 3歩歩くとと、すべてを忘れる「とりっつん」に変身するという特技の持ち主。