フィンランドの女流作家トーヤ・ベンソンが書いた「ムーミン」シリーズ。
ムーミンという名はアニメでは知っていましたが、原作を読んだことがありませんでした。
童話ではない?
登場人物が妖精なので、単なるおとぎ話だと思っていましたが、どうも違うようです。
トロールという妖精の物語。主人公はムーミントロール。そして登場人物たちには人間もいれば、現実には存在しない不思議な生物たちも。
現実と空想が入り混じった不思議な世界が広がっています。
シリーズ1作目と言われてきた『ムーミン谷の彗星』が書かれたのは1946年。トーベ・ヤンセンは原子爆弾を彗星に置き換えて本書を書いたという説もあるそうです。
現在はこの作品の前年に書かれた『小さなトロールと大きな洪水』が見つかり、こちらが第1作とされています。
小説は子供向けの作品の体裁をとっているが、その内容は必ずしも子供向けではない。第二次大戦の戦中・戦後に執筆された初期の作品には、洪水や彗星の襲来など自然災害が繰り返し描かれる。新聞連載漫画の大成功によってもたらされた「ムーミンブーム」にほとほと疲れ果てた頃に書かれた第6作『ムーミン谷の冬』を契機として、後期の作品はよりはっきりと内観的であり、おとぎ話の体裁をとった純文学といってよい内容を備えている。
(ウイキペディアより引用)
スナフキンは哲学者
少ない荷物を担いで旅をしているスナフキン。彼は妖精ではなくて人間。まるで哲学者や僧侶のような発言をします。
少ない荷物を担いで、旅から旅へ。
「大切なのは、自分のしたいことを自分で知ってるってことだよ」
「あんまり誰かを崇拝したら、ホントの自由は、得られないんだぜ」
「僕は物心がついたときからたった一人で旅を続けてきた。多分、これからもそうするだろう。それが、僕にとっては自然なことなんだ」
「そのうちなんて当てにならないな。いまがその時さ」
思わず、頷いてしまうような発言の数々。
自分のしたいことを自分で知っているのか?
そう言われると、ちょっと戸惑ってしまいます。
どこかに旅行に行くとか、趣味を極めるとか、そんな具体的なことでもないような気がします。
だから、いま、スナフキンに答えるとしたら、こんなところ。
日々の暮らしの中で、自分と仲良く付き合っていくこと。
それがしたいことでもあり、していることでもあり。
自分って、あるようでないもの。
ほっとくと、ウロウロとどこかに行ってしまうので、時々捕まえに行ってます。
ムーミン谷から来た嫁
さて、わたしがムーミンを読んでみようと思ったきっかけはこんなこと。
「ムーミンから人生を教わった」
そんなことを次男の嫁から聞いたからです。
言われてみると、次男の嫁は不思議な雰囲気の人。ちょっと謎だった。
そっか。彼女はムーミン谷から嫁いできたのね!
♩ねえムーミン、こっち向いて〜
という歌が頭の中には聞こえてくるけれど、内容が思い出せない。
歌しか思い出せない。ムーミンの姿しか思い出せない・・・。
そんなに人生に影響を与える物語だっけ?
ということで、ふと読んでみようと思ったのです。
で、ちょっとハマってるってわけです(笑)
寝る前にぴったり
寝る前には、必ず本を開きます。現在はkindleのスイッチをオンにするってことですけど。
その時々に読みたい本を読むわけですが、読む本によっては、寝られなくなってしまうことがあるのです。
面白すぎて、やめられない本。
読んだあと、頭が冴える本。
そんななかで、ムーミンシリーズは安らかな眠りにわたしを誘ってくれるようです。
「ムーミン」を読んでいると、なんか、す〜っと眠りに入ていける。
ほどよく、夢の国。
ほどよく、頭も使う。
後味が悪くないので、寝る前にぴったり。
童話が苦手なわたしでも耐えられる。現在3冊目をゆっくりと味わっています。
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中学時代の国語の先生が「ムーミンの物語は読む価値があるから、折に触れ読んだらいいよ」とすすめてくださいました。が、そこは生意気盛りの中坊のこと、「子どもの読む本でしょう?」という感じで、パラパラとしか眺めませんでした。大人になってからじっくり読むにはよさそうですね。私のkindleさんに早速お招きすることにします(^^)
シーラカンスさん
おはようございます。
中学のときの先生もお好きだったのですね。
ムーミンは哲学なんですよね。
名前も好きです。柔らかくて。