「生物はなぜ死ぬのか」ってタイトルの本。死ぬのには理由があるのだ

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いつまでも生きていられないことなど百も承知。

そんなこと、わかっちゃいるけど、現実には他人事。

でもそれも当然のこと。

だって、人の死はわかるけれど、自分の死はわからないはずだから。

 

生物の定義

そもそも、なんで、生物は死ななくてはならないの?

この難問、人間の頭で考えて出せる答えには限度がある。それでも、知りたい欲望に突き動かされて考えている人は、たぶん、たくさんいるのです。

と、いうことでもこんな本が目にとまりました。

『生物はなぜ死ぬのか』小林武彦著(講談社現代新書)

生物の定義し、実は定まっておらず、条件が3つという人もいれば4つと主張する人もいるらしい。

ごく一般的な定義としては、

  1. 体が膜で仕切られている
  2. 代謝を行なう
  3. 子孫を残す

こんな特徴を持ったものを生物と呼んでいるみたい。

これは、たまたま地球の上に存在しているものを、分類してみただけで、高次元の世界では、もっと別の分類があるかもしれない。

「高次元って、どこよ」という話は、スケールが大きくなりすぎるので、飛ばします(笑)

つまり、これは、あくまでも人間の考えた分類。

“そういうことにしている”ということ。

子孫を残すということが、つまり、死ななくてはならないってことなのです。ただ、連綿と繋ぐしかない。そして、その理由は誰も知らない。

 

生物が誕生する確率

個体それぞれに意味があるのではなくて、種をつなぐためには、バトンして続けていくしかない。それが生物。

そもそも、この宇宙の中で、生命が地球に誕生する確率がどのくらいなのかというと、こんなたとえがあるそう。

25メートルプールにバラバラに分解した腕時計の部品を沈め、ぐるぐるかき混ぜていたら自然に腕時計が完成し、しかも動き出す確率に等しい。

(「生物はなぜ死ぬのか」から引用)

この本の中で、一番記憶に残った箇所でもありますが、気の遠くなるような奇跡的な確率なのです。

度重なる偶然で、より効率的に、何億年という長い時間をかけて、偶然や奇跡が重なって、生命が誕生した。

そして、結果として、現在の姿になっているのです。

何がなんだかわからないけれど、現在、わたしがここにいる。これだけは事実です。

もしかすると、実はわたしだけの夢の世界かもしれないけれど(笑)

 

アンチエイジング

死ぬこと自体はプログラムされているので逆らうことはできません。だけど、ほんの少しくらいなら生きている時間を伸ばすことは可能らしい。

老化して死に至るなら、老化のスピードを抑えればいい。と、人々は考えるのです。

と、いうことで、せっせと研究が重ねられています。

この本では、希望の持てそうな研究についても触れられているけれど、みんなが長生きしてしまったら、地球の上はますます密になっちゃうかもと、別の心配が頭をよぎります。

もともと、死ぬことで、種としてのターンオーバーを即しているのなら、自然に任せておくのが一番と思います。

“死は悪いものではない”

いいとか悪いとか、そういう次元のものではないということが、この本の最初の方には書いてあります。

ただ、人間の感情として、死にたくないという方向に向かっているだけ。

 

AIは生物になれるのか?

さて、話は飛躍します。

人類もいずれは滅ぶ(予定)。

いろんな生物が地球の上で盛衰を繰り返してきたことを考えると、人類も永遠ということはあり得ません。

じゃ、次はなにものが地球上の王になるのか。

もしかしてAI?

チャットGPTは世界を乗っ取ることになるのか!

AIは生物ではありません。しかし、生物だけが地球の上で繁栄できるというわけでもなかろうと思うのです。

AIにも存在する権利(みたいなもの)はあるのではないかしら。

人間が生み出した人工知能。

これがいつの日にか独り立ちしないと、誰が言い切れるでしょうか。死にたくないという願望を叶えるものは、人口知能かもしれません。

1人の人間では持ち得ないほどの知識を持ち、瞬時の計算力は驚異的。しかも、その記憶が劣化しないという特典付き。年をとらないから、死ぬということもなし。

油を刺さないとだめかもしれないけれど、それさえも、プログラムしてしまえば不可能ではない。油も自分たちで作り出せるでしょうし。それ、わりと簡単かもしれません。

今まで人類が経験したことを、全部積み込めば・・・。

もしかすると、感情というわけのわからないものだって、いつかは持ちうるかもしれません。

そもそも人間だって、出来立てホヤホヤの頃から感情を持っていたわけではないし、感情こそが素晴らしいものとも言い切れない。

こんなことを考えていると、頭をよぎっていくのは、手塚治虫の『火の鳥2 未来編』と『火の鳥5 復活』のロビタです。

ふたつを混ぜ合わせると、なんとなく1つの未来が妄想できてしまいます。

 

この本からの学び?

そもそも、感情があるってことは、なかなかにめんどくさいことであります。

死にたくなかったり、あれも見たい、あっちにも行きたい、もっとあの人たちとも一緒にいたいとか、もっともっと欲望は尽きることがないのです。

誰だ?こんなもの(感情)までくっつけて、進化させたのは。

感情も生きやすい方向に進化させていかなくてはならないのに、よからぬ感情も多い。それはもう自覚済み。

そうだ!いい感情だけバトンしよう。

そんなことを強く意識した50歳前後の時。

親からバトンされたマイナス的感情を呼び起こす思考回路に悩まされていたわたしは、そういうことを子にはバトンしないように意識しました。すでにバトンしてしまったものは、そちらでなんとかしてくれ(笑)

遺伝的には、子は親より少し進化した生物。

子とはいえ、自分と同じでないことは明らかです。そんな目で見ると、子も孫も不思議な生物に見えてきます。

進化した生物を信じよう。

我が家で暮らしていた猫は、生きているから生きているというシンプルな生きざまを貫き通しました。

終わりを意識するこの頃は、そんなスタイルが最終目標です。

つまり、おいしいご飯か食べられれば、それでよしってこと(笑)

※この本、世間話的な話題も多く、読みやすかったです。


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りっつんブログが本になりました。

経験談や人情話から猫話。そして実用的な老後のお金の話まで。心を込めて綴りました。

「老後のお金」など、ブログではあまり触れていない話題にもかなり踏み込んで書いているので、お手にとって頂ければ幸いです。

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8 件のコメント

  • こんにちは。
    最近TOUTUBEでレイキというものを知り、レイキ協会の理事長をされている「つじようこ」さんのTOUTUBEを見るようになったのですが、辻さんは20代の頃に臨死体験をされた事があり、その時肉体は無いのだけど意識がある事が分かったと語っておられました。

    私はその様な経験はないので、否定も肯定もないのですが、辻さんのお話では最近量子力学?の世界で人間は肉体だけだけではなく、意識と言うものが死後も存在する事が分かってきたそうです。

    最近は人生100年時代と言われ、猫や犬までが長生きする時代になりましたが、最近歳をとってきて戦後直後の様に60~70歳位でお迎えが来るのが幸せではなかったのでは?思うようになりました。
    皆がピンピンコロリって訳にはいかないので、程々に死ねる幸せってあるのかも。。。と思う今日この頃です。

    • マッキーさん

      こんばんは

      臨死体験は、興味あります!
      量子力学の話は田坂広志さんかな。
      肉体以外の何かは存在すると、
      わたしも根拠なく思います。

      死ぬことは決して不幸なことではないのです。
      自然なこと。
      この世よりいい場所がないと、誰か言い切れる?(笑)

      “生きてきたように死ぬ”

      生に執着しすぎなければ、さらりと逝けそうな、
      そんな気がします。

  • りっつんさま

    私もシンプルな生き様が理想であり最終目標です。
    その過程でシンプルを貫き通せない場合もあるでしょうが、我慢しないことも目標の一つに加えて、
    生きている間は生きていきます。
    無理やり終わりを引き延ばすことだけはしないように・・・
    良い感情のバトンを渡そうとする意識も見習いたいです。

    • ゆちまこさん

      こんばんは

      マイナスの感情をバトンすると、
      さらに大きくなって、自分に戻ってくる。
      たぶん、いいことはありません。
      だから、良い感情のバトンを渡すことは、
      自分を大事にしていくことなです。
      どんなバトンを渡すのか。
      意識するのとしないのとでは、
      結果がかなり違ってくるように思いますヾ(@⌒ー⌒@)ノ

  • おはようございます!
    飼っていらした猫さんの、『生きているから生きている』スタイル、シンプルだけれど真実ですね。
    今日も息を深く吸って、目の前のことに集中して生きたいと思います。

    • suzumeさん

      こんばんは♡

      猫から学んだことは、けっこうあります。
      言葉は発しないけれど、
      それだけに真実味があるように思うのですけれど。

      深呼吸、わたしもしよう!!

  • りっつんさん、こんばんわ。

    腕時計の話、とてもおもしろいですね!
    気の遠くなるような奇跡の中で、私達は生まれたと思うと、
    命は大切にしなくては!と思います。

    身近な人が亡くなり荼毘に付す際、
    肉体は熱によって水蒸気と炭素と、それぞれの原子?(みたいな小さなもの)になって漂っているんだなぁと考えるようにやりました。

    この世から物質がなくなることは無いそうなので、
    形を変えて存在しているのだと思うと、少し寂しくありません。
     
    とはいえ、先日大切にしていたウサギ君が亡くなってしまい
    モフモフできないのは、やはりもどかしいものがあります…。。

    • まべるさん

      こんにちは。

      物質の重量は変化しないという話、
      わたしも聴いたことがあります。
      すべては循環?
      魂には重さがあると、聞いたこともあります。

      この世は謎に包まれていて、
      わたしたちは謎の中にいるだけなのでしょうね。

      モフモフできる生き物、ほし〜い❤️

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1957年生まれの64歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。 好きなミュージシャンは山下達郎氏と反田恭平氏。 3歩歩くとと、すべてを忘れる「とりっつん」に変身するという特技の持ち主。