先々週の金曜日の夜。いつも聞いているラジオ番組に、新人の作家さんがゲスト出演していました。
朝比奈秋さんという方で、1981年生まれの、現役のお医者さんだそうです。男性です。
ラジオでの話によると、それまで小説とは無縁に過ごしてきたというのですが、ある時論文を書いていたら、突然にひらめきが落ちてきて、それから書いているとのことでした。
そんな成り立ちの小説なら、ぜひ読んでみたいと、インストールしたのは、
『植物少女 』と『盲端』という2冊。
『植物少女』は三島由紀夫賞を受賞した作品でもあります。
人間が植物状態に陥るとは、どういう状態になるのか。
医学的知識と経験によって書かれているので、安心して読み進められました。
読んでみると、わたしはその状態について、かなり誤解していたことが分かりました。
今年の春、友人の母親が植物状態で8年間過ごしているという話を聞いた時には、疑問符ばかりが頭に浮かんだものですが、この本に書かれてるいるような状態なら、それはありうる!
人が生きるとは、何か。
そして、母とは、何か。どうあるべきか。
つい、そんなことを考えてしまいました。
作者がどこまで書きたかったのかは、わかりません。しかし、わたしもかつて娘だったことがあり、現在も一応、母という立場ではあるし、さらにはいろんな親子関係を傍観できる立場にもあります。だから、ついついそんな目線で読んでしまうようです。
ここが文章の面白いところでもあります。
文章は作者が思う以上のことを、読み手に伝えることもあるのです。
『盲端』は、夫の晩年を思い出してしまいました。同じような状態にあったので。もう頭の中は、その時の映像が流れ始め、小説に集中できず。だから、感想は夫を思い出したということのみ(笑)
小説には、好みというか、相性があります。最近、好きな本に出会えず鬱々していましたが、久しぶりのヒットでした。
才能を感じました。
残念なのは、まだ朝比奈さんの作品が少ないということ。
今後に期待しよう。
と、まあ、この週末は、そんなこんなで、この2冊のほか、合わせて5冊の本を並行読みしながら、うたた寝をするということを繰り返していました。
これぞ、わたしの極楽状態!
乱読多読なので、本なしの暮らしは考えられませんが、それなりに波があります。
1週間に10冊くらい読む時もあれば、1ヶ月に5冊程度ということもあります。
「読みたい!」という本に出会えた時のうれしさ。
心底、ワクワクします。
さあて、新しい週が始まりました。
いよいよ暑くなってきました。灼熱の埼玉が始まります。
暑すぎて、外に出ることを避ける日々が始まります。今年も本を読んで過ごす予定です。
今年は、どんな本に出会えるでしょうか。
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りっつんさん、こんにちわ!
ご紹介にあった本、とても興味を持ちました。
わたしも、乱読多読なので
いつ手に取るかはわかりませんが…
暑くなりましたね!
甲府に住んでいる私は、埼玉の気温の高さとなぜか競っているところがあります。
涼しいのが一番ですが、最高気温1位の座を奪われると
なんだか、少し寂しくなります。(笑)
しかし、熱中症も増えてきたので
どうぞご自愛ください。
本の紹介、有難うございます。
私は、りっつんさんとの共通点がたくさんあるのですが、趣味の読書もそのひとつです。
これまでも、読んだ本が一緒だったり、紹介された本を読んだりしています。
今回の本も、ぜひ、読ませて頂きたいです
お医者さん作家では、帚木蓬生さんの本を読んだりしています。
医者は、生と死を日々、目の当たりにされる職業。
毎日がドラマのような展開なのかも知れませんね。
ご紹介頂き、有難うございます♪
楽しみが増えました♪
こんにちは
先日、ご紹介された「植物少女」読みました。
植物状態についてずいぶんと勘違いしてたな、、というのが読み始めての最初の感想。娘、美桜の行動に振り回されながら読みました。お母さんはどんな人の質問に、手を握るのが上手な人と答えようのところ印象的でした。
娘と母の、だけではなく父や祖母の存在も良かったです。祖母が亡くなる前、病室を訪ねて自分の酸素チューブを母に、、の描写。葬儀の日、斎場で再婚は止めるという父。色々とリアルだなと思いました。亡くなった事を伝えた時の親戚の戸惑いも、、。
なかなか、良い本でした。火曜日にアマゾンから届いて装丁が良いなと思い、その後スルスルと読み終えました。今週一週間、仕事を休むことになり、月曜日ブログを訪問させていただきましたら、本の紹介があって良いタイミングでした。ありがとうございました。