世界は少しずつ前に向かって進んでいると信じてみる

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面白い本を読みました。

100万部を突破している本だそうです。

 

世界の平均寿命は何歳?

データを正確に読み解いて分析していくことで、世界の姿をできるだけ正確に把握しようというのが、『FACT FULNESS(ファクトフルネス)』という本の主題です。

最初に13の問題が提示してあるのですが、この正解率がめちゃくちゃ低いとのこと。チャレンジしてみました。

例えば、世界の平均寿命は何歳かという問題。

3つの答えから選びます。

  • A  50歳
  • B  60歳
  • C  70歳

正解はなんとC!わたしは50歳くらいかと思ってました。

途上国と言われる国々の人口>先進国と言われる国々の人口

わたしの頭の中ではこんなイメージなので、短命なイメージの途上国の人々と長寿な先進国の人々を平均すると、50歳くらいなのかと思ったけれど。

もうひとつ。

世界中の1歳児の中で何らかの病気に対して予防注射を受けている子供はどのくらい?

さて、正確に答えられるでしょうか。

  • A  20%
  • B  50%
  • C  80%

こちらの正解もなんと、Cだそうです。

あれれ〜。わたしが抱いている世界のイメージって、かなり古いみたい。┐(´~`)┌

 

「世界中」のイメージ

世界の中には貧困に喘いでいる人たちがたくさんいると思い込んでいるのは、わたしだけではないようです。

わたしたちは先進国と途上国といった大雑把な分類をしてしまいがちです。どの辺が基準なのか、よくよく考えると答えることができません。

途上国には子どもや赤ん坊がたくさんいて、早くに死んでしまうというイメージはテレビで映される映像があまりに衝撃的だからでしょう。

しかし、それは世界の中の一部の一部に過ぎないのです。

データを正確に読み解いて分析していくと、世界は決してそんな状態にはないのです。

『FACT FULNESS(ファクトフルネス)』を読んでいくと、そのことがよく分かります。

先進諸国の中にでも貧困はあるし、途上国の中でも富豪はいる。

もはや、そういう分類自体に意味がないということを作者のハンス・ロスリングは唱えています。

頭の中にある世界のイメージは、いつ、どこで固定されてしまったのでしょう。残念なことに、古いデータのまま、上書きされていなかったようです。

思えば、そんなことはよくある話なのです。

西欧諸国の人たちが、私たち日本人に対するイメージが「芸者・ちょんまげ」だったというのは、そんなに遠くない過去の話。

途上国の人々に抱くイメージの違いも、そんなものなのかもしれません。

そしてこのコロナ騒ぎでわかったこと。

日本はすでに先進国とも豊かな国とも言えないかもしれないということ。

 

世界はよくなっている

「昔のほうがよかった」という人がいます。

結構、います。年をとると、そう言う人はなぜか増えてきます。

しかし昔の何がよかったのかと聞いてみると、漠然としていて、根拠はなかったりするものです。

思い出が美しいだけ?「3丁目の夕日症候群」というようなものでしょうか。

思えば、わたしが生きてきた60年の間に、わたしの生活環境は大変清潔に、かつ便利になりました。

トイレの進化は驚異的ですらあります。

わたしが子どものころの田舎のトイレは、家の中にはなく、いたって簡単なものでしたし、寒かったです。今のトイレからは想像もつかない。

わずか一世代上の人たちは、今から思えば、かなり劣悪な環境にありました。

幼い兄弟姉妹をなくしている方も、たくさんいます。わたしの両親は、それぞれ兄弟姉妹を3人ずつ亡くしています。

そんな時代に戻りたいという人、本当にいるのでしょうか。

そんな環境だから、心が豊かだったのかというと、そうとも言い切れないと思います。

それならばもっと古い時代は、もっともっと心が豊かだったということになります。

人の世は進化していくものなのです。

あくまでも少しずつ、部分的に進化して、最終的には全体が進化していく。

そして心とか精神といったものは、その中で育てていけばいい。いや、その中でしか育てざるを得ないのです。

この本を読んだ感想はただ1つ。

「世界はよくなっている」

「世界はよくなっていく」

そう信じてみる。

そうすると、心が軽く明るくなるような気がします。

世界に対するイメージを上書きしてみると、世界が違って見えてくるだけけではなく、考え方自体も変わるのかもしれません。

 


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りっつんブログが本になりました。

経験談や人情話から猫話。そして実用的な老後のお金の話まで。心を込めて綴りました。

「老後のお金」など、ブログではあまり触れていない話題にもかなり踏み込んで書いているので、お手にとって頂ければ幸いです。

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6 件のコメント

  • りっつんさん、こんにちは。

    世界は間違いなく良くなっていると思います。
    学校に生理用品が配置されることを報道で知り、昔の苦い青春を思い出しました。

    女子短大生の頃(45年も大昔)若気の至りというか、
    仲良し女の子と学長室にお願いに行ったことがあります。
    その頃は、今の100倍は行動力がありまして。

    内容は「トイレに生理用品の自販機を設置してください」というもの。
    学長に賛成していただけると思ったのですが、
    学長は気色ばみ「乙女が生理なんて口に出して恥ずかしくないのか、はしたない!」と一喝され親からも説教されました。
    私ははしたなくない、でも解ってもらえない、悔しくて涙がとまりませんでした。

    私の時代は撃沈しましたが、今は行政が無料配布する時代、なんて進歩でしょう。

    世界は間違いなく良くなっていると思います。

    • しゅくさん

      おはようございます。

      そんなことがあったんですね。
      たぶん今なら、普通のことですのにね。

      時代を先取りしてしまったのですね。

      みんなで、少しずつ、前進させているのですよ、きっと。
      そうでなかったら、こうして種をつないでいる意味がないです。
      悪くなるためではいはず。
      そう信じています。

    • tadashianさん

      おはようございます。

      思い込みの中で暮らしていることがわかりますよね。
      何が真実なのか、いまだに霧の中ですけれど。

  • りっつんさん
    こんばんは

    本の紹介をありがとうございます。
    ”FACT FULLNESS”、1年ぐらい前に図書館で予約したのですがまだ順番が回ってきませ〜ん(T . T)

    しかしハンス・ロスリングの”私はこうして世界を理解できるようになった”はすぐに借りる事ができました。
    ”FACT FULLNESS”を書く元になったような彼の自伝的な内容です。
    各所に彼の性格、考え方、経験が描かれていて興味深かったです。

    TEDで動画を見つつ図書館からの通知を気長に待ちますね
    またお薦めの本があれば紹介していただけると嬉しいです♪

    おそらくりっつんさんと誕生日が同じ未亡人より

    • RANAさん

      おはようございます。

      「私はこうして世界を理解できるようになった」の情報、ありがとう!
      ぜひ読んでみたいです。
      さっそく図書館に予約しました。

      目から鱗だった本といえば、何と言っても、
      「サピエンス全史」です。
      歴史に対する認識が変わりました。
      時間と体力に余裕があれば、ぜひ!

      同じ誕生日なんて、うれしいですヾ(@⌒ー⌒@)ノ

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1957年生まれの64歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。 好きなミュージシャンは山下達郎氏と反田恭平氏。 3歩歩くとと、すべてを忘れる「とりっつん」に変身するという特技の持ち主。