冬の陽だまりで『ひとりの午後に』を読み返す

『ひとりの午後に』というこの本は、わたしが捨てずに手元に置いている愛読書の一冊です。

この本は『おひとりさまの老後』などで知られる社会学者の上野千鶴子さんのエッセイ集です。

この本は2010年に発行された本で、上野さんが還暦の時に書かれたもの。

この本を手にした時は、わたしはまだ50歳くらいでした。なので、今一つ、ピンとこないところがありましたが、還暦を過ぎた今、改めて読みなおしてみると「うん。うん。」と、うなずくことばかりです。

「わたしもここまできましたよ!」という気分でしょうか。やはり年を取ってみないと、実感としては分からないことはあるものです。

『おひとりさまの老後』は社会学者として考えたことを書いたもの。

そんな上野さんのこのエッセイはひとりの女性として感じたことそのもの

だから素とまでは言いすぎだと思うけれど、上野さんの人柄がちらりと見える気がします。

ひとりになる道筋は違うけれど、いずれ人はひとりになる。早いか遅いかの違いだけ。

もともと人はひとり。

(引用:「ひとりの午後に」より)

配偶者と過ごした時間。

家族と過ごした時間。

そしてひとりで過ごす時間。

自分に与えられた、どんな時間も、心から楽しんで味わえるとするなら、満足できる人生になるのだろうと思います。

この10年は、いろんな道順はありますが、いずれはひとりになるんだなあと、しみじみ実感することの多い時間でした。

わたしだけでなく、ひとりになった知人も何人もいます。

女性が最後にはひとり暮らしになる確率は本当に高いのです。

わたしは夫と別れ、子どもが巣立ったことによって、ひとりになりました。

ひとりになって10年ちょっと。

わたしはひとりでの時間の過ごし方にも、もうすっかり慣れました。

それに対応すべき覚悟もできました。人との距離の取り方もだいぶうまくなりました。

たとえばわたしは誰かと時間を共にして、楽しい時間を過ごしたとしても、それを引きずるべからずと、自分に言い聞かせています。

楽しい時間のあとのひとりの時間は、それなりに寂しいものです。

だから誰かとの「いい時間」はどこかに置いてくることにしています。意識して、置いてくることにしています。

置いてくる場所はやはり「駅」が多いでしょうか。

人と別れたら振り返らないことにしています。さっと切り替える。意識して切り替えるようにしています。

だから、ひとりになったら、颯爽と歩くようにしています。自分を女優かなんかだと思って(笑)

そして、帰っていく自分の居場所は、どこよりも居心地がよい場所です。

楽しいことだけでなく、いやだなと思ったことも、悲しいことも、どこかにポンと置いてくるようにしています。

そんなふうにして、後ろを振り返らず「今」だけを生きていけたら、いいなあと思っているのです。

何にもとらわれず、誰にも固執せず、ふんわりと生きていけたら、いいなあ。

そうそう猫みたいにね。


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2 件のコメント

  • はなです!

    そうですね!猫みたいに…

    私は、子供が巣立った時43歳でした。夫婦二人になって10年間は好きなように二人で暮らしました。毎日が楽しかったです。それから両親の介護が始まり三年間は夫婦で協力して、主人の両親のお世話をして、終わってさあこれから~と言う時に、お一人様になってしまいました。
    老後を考えるにはいい時期になっていました。流れるように暮らしたいと思いましたし、無駄な動きをしたくないと思いました。

    猫のように、その通りかもしれません。時々人に気を使い会いたくないと思うと、そっと姿を消し、時々甘えてみたりして(笑)
    月イチランチ会は(同級生との)とても気分転換になります。
    はずみにもなります。時々、自分のテリトリー確認に出かける猫ちゃんのようにウロウロするのも最高です。

    • はなさん

      おはようございます。
      わたしはあまり人に気を使いたくないので、いつも身を潜めています(笑)
      でも時々出ていきたくなるのです。
      はなさんのコメントで理解しました。
      テリトリー確認だったんですね。合点!

      猫は生きるのはうまいですよね。
      手本です!ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

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    ABOUTこの記事をかいた人

    りっつん

    1957年生まれの60歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。好きなミュージシャンは山下達郎。 時々、3歩あるくとすべてを忘れる「とりっつん」に変身してしまう。