エッセイが好きで、よく読んでいます。
作者と場所と時を超えて話をしている気分になれるのが、とても好きなのです。会ったこともないのに、まるで知ってる人みたいに思えて。
「100万回生きたねこ」の作者である佐野洋子さんのエッセイは、飾らない文体、歯切れのいい文章てで、独特の感性、世の中を見る目の鋭さに触れることができて、なんど読んでも読み飽きません。
以前持っていた紙の本は処分してしまったので、4冊をkindleにインストールしました。
もうこれで、安心(笑)
- 「役に立たない日々」
- 「神も仏もありませぬ」
- 「あれも嫌いこれも好き」
- 「死ぬ気まんまん
突然にまた読んでみたくなにったのは、この4冊の中のどれかに、“64歳のわたし”みたいなことが書いてあったと、思い出したからです。
この4冊のエッセイには北軽井沢での日々の暮らしやご近所づきあい、そしてご自分の病に関することなどが書かれています。
佐野さんの60代と、わたしの60代。
生きた時代が違っても、年齢という共通項で、どこかに共感できる思いがあるはず。
佐野さんは戦争に翻弄された世代。過酷な体験を持っておられるので、そういう時代を経た人の話を知ることも、とても貴重な経験。
かつて読んだ本なのに、読むたびに新しい発見があるのが、読書の楽しいところ。
それは読んでいるわたし自身が変化しているからです。
年をとって、できなくなったことがあったり、世の中を見る目にも変化があったり。
その本の内容が変化することはないけれど、読み手側の変化によって、本から受ける印象は大きく変わります。
同じ本なのにまた心のどこかを刺激してくれる。
本というものは本当に不思議なものだと思います。
佐野さんが亡くなっても、もう10年以上にもなります。
佐野さんの死生観がよくわかる「役に立たない日々」や「死ぬ気まんまん」には、うなづけることも多くなりました。
ふっと気が抜けるような安堵感を感じます。
“金も命も惜しまない”
“70歳は死ぬにはちょうどいい年齢である”
“自分のことがある程度できて、自分の始末をつけられる”
そんな時期にあの世にいくことができるのは、いい子だったからだと佐野さんは言うのです。
(((uдu*)ゥンゥン
わたしも、そんないい子を何人か知っています。
はてさて、わたしは佐野さん的いい子に認定されるのでしょうか。
そして、佐野さんが生きてきて一番大事だと思ったものは・・・
ここでは語らないことにします。
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