『猿の見る夢』猿って、誰だ?

年末に半分まで読んでいた本を読み忘れてました。話が佳境に入ったところで、放り出したままになっていました。

あの人、どうなるんだ!

お正月がひと段落した途端に思い出しました。

図書館から借りた本でしたので、急ぎ読み終えました。

読んだ本は桐野夏生さんの『猿の見る夢』。桐野さんの本は久しぶりでした。

 

不倫ネタは永遠

小説のネタとして、現代的に言うところの不倫という名の「とりあえず現時点での社会的には許されない恋愛」というものは、なくなてはならぬ素材です。

古今東西、まっとうな恋愛になど(たぶん)誰もそれほど興味を示さないでしょう。

なぜか人は、道らぬ恋が好き。

なんのハードルもない若い男女が、出会って、恋をして、結婚して・・・って、特別な高揚感とか面白さとかも、見つけ出しづらいです。

恋をするのは、人としてごくごく当たり前のことだけど、その背景が当たり前だと満足しない。

やはり人間って複雑なんだなあと思います。喜びだけではダメ。悩んだり困ったりしないとダメらしい。

その不倫と言われるネタは書き方によっては、シリアスな純愛ものにも仕立てあげられるし、笑い話として描くこともできるし、ミステリーにも、三面記事にもなってしまうという優れもの。

ということで、この小説でも、このネタ、採用されております。このネタなしには話は進まない。

 

人生のイベント

主人公である男が様々な場面で下す判断は、どれもこれも自分勝手に見えます。

だけど、たぶん、人の判断なんて、そんなもの。

御身大切。

「おやおや」と思うけれど、そういう人はどこにでもいそうです。珍しいわねえとは思わない。

わたしの判断だって、ほかの人から見たら「おいおい」ってことに見えている可能性は大きいと思うし。

仕方ないので、それぞれが、さ迷いながら歩いていくしかない。

1人の男を通して見せてくれる、会社・家庭・配偶者・子ども・愛人・親兄弟・金・そして相続。

なんと盛りだくさんのイベント!

人が生きていく間には、こんなにもイベントがあるのねえと感心するけれど、よく考えたら、わたしもほぼ全部通過していたりして(笑)

他人ごとではありませんよ。誰にでも起きうる、もしくは起きたことばかりです。

「ま、まさか、こんなことが!」ということが1つもありません。リアルな描写に驚かされます。

「あるある!」の連続です。

人はどう頑張っても、自分の目線でしか、物事を進められない。

男はズルい。女はコワい。

保身のみを考えて生きていくと、行き着く先には・・・桐野さん的には救いはないらしいです。

桐野さん、男に対してはキビしいわ〜。

いやいや、登場してきたクセの強い女たちのその後が描かれていないので、果たして女に甘いかどうかは分かりません。

猿たちに、幸多かれと祈るのみです。あ〜めん。


にほんブログ村 ライフスタイルブログ シンプルライフへブログ村の「ライフスタイルブログ」のランキングに参加中です。いつも応援クリックありがとうございます♪


スポンサーリンク
スポンサーリンク


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUTこの記事をかいた人

りっつん

1957年生まれの60歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。好きなミュージシャンは山下達郎。 時々、3歩あるくとすべてを忘れる「とりっつん」に変身してしまう。