『すごいトシヨリBOOK』を読んで、楽しく老いる秘訣を探してみる。

「すごいトシヨリBOOK」は、池内紀(おさむ)さんが書いたエッセイです。池内さんはドイツ文学者でエッセイスト。1940年生まれの78歳です。

わたしは積極的に老いたいとは思っていませんが、老いることは自然現象なので、否定してもしょうがないと思っています。「アンチエイジング」という言葉は好きじゃないなあ。静かになだらかに老いたいと思います。

老いたからこそ見える景色とか、思考とか。そういうものを味わいながら、できれば、かっこいいトシヨリになりたいのです。

自分が人生という山を登ってると想像してみながら、自分が今どのあたりにいるのか、イメージしてみます。わたしの頂上は55歳くらいだったような気がします。息子らが離れ、わたしの大仕事は終わった、あのころ。そして孫にも出会えたあのころ。

あのころから、わたしは下りに入っているように実感しています。もう登ってはいないという感覚があります。ここからどれだけの時間をかけて山を下るのかは、神のみぞ知るです。もしかすると、明日あたり、転げ落ちて、下山完了ということも、ないわけではないね。あ~めん。

さて、下りながら、どうやったら、景色を楽しめるか。こんな時は先人たちの歩いた道を見せてもらうことにします。

池内さんは70歳になると否応なくトシヨリだと書いておられます。70歳を過ぎると老いの問題が切実になってくると。そして池内さんは、老いに抗うのではなく、老いに対して誠実に付き合うべきだと語っておられます。

池内さんは70歳の時から、自分を客観的に観察することにしたと書かれています。70歳の時に『77歳の時にはこの世にいない」ということを前提にして予定を立てたそうです。それも面白そうです。今のわたしなら何歳を目安にしましょうか。

そういう区切り方をすれば「いつかしよう」ということはなくなりますね。「旅に出たい」と思ったら、すぐにでかけないと時間切れになってしまいますから。

「下り坂の楽しみは自分と向き合うことから始まる」

老いの特性は「群れたがる」ということ。だけど老いた人が群れても何も生まれないと池内さんは厳しい。

「群れるのをやめて一人ひとりが自立する。そうすれば何かしらのプラスが生まれるかもしれない。」

覚悟を持って生きればいいのだと、池内さんは教えてくれます。笑える面白い話が満載でした。


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ABOUTこの記事をかいた人

りっつん

1957年生まれの60歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。好きなミュージシャンは山下達郎。 時々、3歩あるくとすべてを忘れる「とりっつん」に変身してしまう。