反田恭平さん『終止符のない人生』に、これからの時代を見る。

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ピアニストの反田恭平さんが本を出したというニュースを見て、早速ダウンロード。

発売は7月21日とのことなので、まさに出来たてホヤホヤ本。

昨日の夜に読み残したところを、今朝の5時から読んで、読了。

こんなに刺激をもらったのは、しばらくぶりのことです。

 

才能ある人

ごくごく一般的な家庭で育った反田さん。

音楽に秀でた両親でもなければ、(たぶん)どこにでもあるような日本的に普通の家庭。

でも、そういうところからでも、芸術の天才も育ってくるのです。

環境は大事だけど、それだけでもないことの証明。

“育つように育つ”

そんな実感があります。

天才だろうが、凡人だろうが、人というものは、育つように育つもの。

子育てで、親がやれることなんて、歩く道を通せんぼしないことくらい。

“否定せずに伸びようとする方向を一緒に見ること”

しかし、これが思いのほか難しいようです。なぜか人は歳を重ねるというだけで、自分の価値観に自信を持ってしまうから、不思議。

でも、親の干渉で潰れるような人は、そりゃ、まあ、天才という部類ではないのでしょう。

能力が噴出してしまうのだから、誰にも抑えようがない。

そして、能力が尋常でない人は、かなり早期に、自分の能力に気づくものらしい。

そして、そのことに、同時に気づく人が、必ず周囲にいるもの。それは本人よりもかなり年上のことが多い。

天才とまではいかなくても、特異な才能のある人には、必ずと言っていいくらい、そばには理解者が出現してくるようです。

“わかる人にはわかる”

曲がり角ごとに、手を差し伸べてくれる人がいて、そして大きくなっていく。

でも、同時に、足を引っ張る大人もいるのです。これはもう戦いかもしれない(笑)

“次世代に手を差しのべられる人”

手を差しのべることを喜べる人ことが、本当に熟成した大人だと、わたしは認識しています。

 

生きる姿勢の反映

いま、流しているのはラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』。

若くして、世界のあちこちを渡り歩いてきた反田さん。この本には場所を変えるたびに大きくなっていく姿が、直に話を聞いているように描かれていました。

旅が人を大きくする。

どんな思いでその場所を選び、そしてその場所を去ったのか。その経緯がとても興味深かったです。

そして、反田さんには、コロナによるパンデミックも1つのチャンスと捉える客観性がある。

時代をよく見ているし、先で何を求められるか、読もうとしている。

ピアニストとしてだけでなく、いまは会社を立ち上げて、どうすればクラシック音楽を世間に広めていけるのか、新しいことに挑戦し続ける。

死についても触れています。

“死”を前提とした”生きること”

限られた時間で、自分のなすべきことを考える。

その生き方のすべてが、あのショパンコンクールのあの演奏に反映されていること、だからこそあんなにも心が揺さぶられたのだと、納得しました。

27歳にして、この生き方。

濃い人生。時間をフルに使っている。

人は年齢じゃない!

 

若い人との交流

1冊の本の持つ力を思います。

いや違う。

1人の人の生き方がまわりに与える影響を思います。

まさに”いま”を生きている人たち。

だれでも”いま”を生きているように思っているけれど、どこかで時を止めてしまう人は多い。

そして、昔はよかったとか、過去の栄光にしがみつく人も。

そもそも栄光なんて自己満足だったかもしれないのに、栄光と思い込んでいるだけだけど(笑)

“その中で一番年上なのがわたし”

最近、そういう場面が、好きです。

肩書きとか、過去に囚われることなく生きている人たちが、好きです。

“わたしも何か新しいことを考えてみよう”

そんなことを思わせてくれた反田さんの自伝本でした。

反田ファンには、かけがえのない1冊!

さて、『英雄』でも聴くかな。


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4 件のコメント

  • 今朝の羽鳥慎一モーニングショーに、反田さんが生出演され、生で英雄ポロネーゼを披露されていましたね。
    一音一音が粒だっているのに、あくまでも柔らかいソフトタッチで素晴らしく、いつまでも聴いていたい感じでした。
    もし観逃されていたら、Tverなどで観てみてください。
    12歳の反田少年が「題名のない音楽会」で、ベートーベン7番を振る姿が観られますよ。
    8月には、その「題名のない音楽会」にも出演されるようです。
    私も、ラフマニノフのピアコン2番は大好きです。
    私のCDは残念ながら反田さん演奏のじゃないけど、とりあえず聴きたくなりました。

    • うりぼっちさん

      こんばんは♪

      情報をありがとうございます!
      生「英雄」、聴かなくては!

      「題名のない音楽会」チェックします。

      繊細で主張のある音。
      思いを感じます。

      反田さんのラフマニノフ、いいですよお〜
      何度聞いても、うっとりします。
      って、ほかの人のラフマニノフ、持ってないけど(笑)

  • りっんさん こんばんは
    育つように育つ❗️
    わかる人にはわかる!
    死を前提とした生きること

    「終止符のない人生」
    私も読んでみます。

    • 範子さん

      おはようございます。

      1人の若きピアニストの目から見た世界。
      なかなか面白かったです。

      ぜひ、読んでみてください!ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1957年生まれの64歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。 好きなミュージシャンは山下達郎氏と反田恭平氏。 3歩歩くとと、すべてを忘れる「とりっつん」に変身するという特技の持ち主。