あまり好きでなかった家が、大好きな空間に変身するまで。

わたしの住まいは4LDKの広さ。小さな庭がついています。

今から30年ほど前、購入した一戸建てです。

 

物にあふれた部屋

30年前のこと。30代だったわたしたちには、家族の形が変わるものだという認識が、まったくありませんでした。

たぶん、本当に、まったく!

結婚して、子供が2人生まれて、ずっとその形が続くと信じて疑いませんでした。

なぜでしょうね。自分自身は育った家から出ているのに(笑)

この感覚、とても不思議です。何かゴールしてしまったような錯覚?

そして借りていた家が時間の経過とともに手狭になりました。

原因は、もちろん、物が増えたから。驚異的なスピードで物が増えていきました。

子供たちのものはもちろんのこと、わたしたち夫婦もなんだかんだと理由をつけては積極的消費者になっていました。

「なんだか、狭くなったよね」

住み始めたときには、実はこの部屋は空っぽでした。

地震に備えて、何もないこの部屋に2人を寝かせていました。

ところがわずか数年でこのあり様。すごいわ〜。

どこかしこ、物だらけ。ついでに、息子らはこんな時期からコントローラーにぎってるんだから、そりゃ上手くなるはず(笑)

 

そうだ、家を買おう!

こうして、30歳を過ぎたころから、住宅購入計画を開始。すでに資金もたまってきていたし。

その後のことなんて、少しも考えず「今」しか見えていなかったあの時。

大人になったら家は買うのが当たり前。根拠のない常識を信じる2人。

何か熱に浮かされるように、4人家族が選びがちな4LDKを購入したのでした。

バブルは終わりかけていましたが、まだまだ高値。

いま思うと、信じられないような価格で購入しました。当時は土地の値段は下がらないというのが根拠のない常識。

だから、常識なんて、アテにならんのだってば(笑)

その証拠に、以来、価格は下がりっぱなし。

 

さよなら、家族時間

そんなことで購入した郊外の4LDK。

そして、夫は死に、息子たちは出て行きました。

家族で暮らした期間は20年弱。

全力で走ってきて、立ち止まってみたら、広い家にぽつんと1人。

“なんでこうなるの?”

お答えします。家族は変化するのです。

そして、1人暮らしには、この家、広すぎ。

1人暮らしを始めてから、できればもう少し狭い家に越そうと何度も考えました。

どうにも居心地が悪い。どうにも好きになれない。もっと言えば、こんな所から逃げたい。

しかし計算してみると、ここで暮らすことが一番お金がかからない。

また、この家を小さく改築するという方法も、調べてはみたものの、こちらも費用が半端ない。

こんな理由から、この家に住み続けるしかなかった。だけど、どこかに引っ越したい願望は増すばかり。

“なんで、この家、嫌いなんだろう”

お答えします。住んでいない人の物に囲まれていたからです。

 

倉庫番をやめる

家が広いと、物を置く場所に困らないので、ついついそのままに放置しがちです。

いない人の物の化石置き場になっていたのです。

そりゃ、わたしの家とは言えるはずがない。

住んでいない人の荷物の倉庫番。

そりゃ、居心地が悪いはず。

自分が管理できない物が多いと、自分の巣という感じがしないのです。

もうあの人たちは戻って来ることはないでしょう。夫はもちろんのこと、息子たちだって。

ここは潔く、処分してしまおう。

自分だけの巣にしよう!

こうしてプロジェクトが開始されることになりました。

とにかく、元家族のものを徹底的に処分することに。

これには、ずいぶんと時間を使いました。

なぜなら、簡単には捨てられなかったからです。

 

物の持つオーラ

物というものはそういうもの。意外と手強い。オーラをまとっているんです。

もしかしたら使うかもオーラ

思い出のものなんだからオーラ

高かったんざんすオーラ

そんなことで、スームズには進まない処理作業。

納得して処分できるものから、少しずつ捨てて行きました。

その時には処分できなくても、時間を置くとあっさり処分できるようになっていたりするもの。気持ちって、サラサラと変化していくものです。立ち止まっていないものです。

2つ同時に捨てられなくても、1つを捨てると、次が捨てられるようになる。

少しずつ、ゆっくり処分を繰り返していきました。

トータルすると、かかった時間は膨大なのではないかと思います。

そして生まれた名言。

“夫の宝は妻のゴミ”

“わたしの宝もたぶんゴミ”

普遍的法則です。

これは片付けに疲労した人なら、きっとわかる!

片付けながら、夫はわたしとは違う価値観で生きていたことを実感し、それぞれが理解しあうことには限界があることを再認識しました。

いま思えば、この作業で、家族というものから抜け出していったのかもしれません。

今残っているのは、ダンボール1個分ずつの思い出箱のみ。

夫と2人の息子分で3箱。

みんなのこと、大好きだけど、もう、未練はありません。

物がなくなると、ますます広さが際立ちます。だけど居心地は最高レベル。

自分が管理できない物がないのは、清々しいです。

いま、やっと言えるようになりました。

ここは、わたしの家です!

 

2LDKのつもり暮らし

いま、わたしは「2LDKのつもり」で暮らしています。

3つある個室の2つには、わたしのものは何も置かず、使わないことにしました。

1つは客用のベッドルームに。

“りっつんホテル”の誕生です。

この部屋にはベッド以外の家具はなし。クローゼットの中には寝具のみ。先日は客用の男性用のパジャマを新しくしてみました。

何も持たずにきても、ちゃんと泊まれます。

突然の宿泊予約にも対応できる体制を整えています。

もう1つは納戸

基本的にこの部屋にある物は、処分を前提とする物です。

この家を出るときは全処分が確定している物です。

と、いっても、時々、少しずつ処分しているので、大した量ではありません。1時間もあれば処分作業が完了できるくらいにしてあります。

1階のリビングと仕事部屋。そして2階の寝室。

この3部屋がわたしの領分。贅沢な広さです。

もう少し狭い1LDKでも暮らせる荷物量にするのが、最終目標。

いつでも引っ越し可能な状態にしておきたい。

この家が大好きだけど、どこか、住みたい場所を見つけたら、移住するつもり。

荷物を整理したからこそ、そんな思いにもなれたようです。

いつでも、好きな場所に引っ越せる。

いつでも、嫁いでいける(笑)

実際に実行できるかどうかは別としても、その可能性はわたしの心を解放してくれます。

場所にも物にも、そして人にも執着しない。ふらりと生きていきたい。

それが望みだから。

突然の父子訪問。目的は長時間昼寝?

2021年4月12日

 

物の以前の姿は”お金”

いったい、いくつ、ゴミ袋を出したでしょう。

いない人たちのものを処分しながら、こんなことも思いました。

“これ、全部、お金!?”

どんな小さなものも、すべてわたしのお金から発生したもの。

そう思ったら、恐ろしくなりました。

働いたお金で、物を買い集めて、最後にゴミになる。

自分の時間を捧げてものを買い集めて、その処理にまた自分の時間を費やす。

そんなまわし車を、せっせと回していたことに気づいて唖然。

以来、物を買う基準が変わりました。

現在、物を買う理由は1つ。

必要だから。

思いつきで、物を買うということが少なくなりました。もちろん、ゼロではありませんが。

長く使えるものを買う。捨てるときに捨てやすい物を選ぶ。

家に物を入れるときの基準は厳しくなりました。

  • なんとなく欲しいから
  • 安いから

この理由で物を買うことは、なくなりました。

そして新たに何かを買うときには「交換」することにしています。

1個買ったら、1個捨てる。

現在持っているものより、必要だと思ったら、買う。

このままでいいやと思ったら、買わない。

それに連動するように、お金の心配も減りました。

住まい方は、お金の問題と直結しているのです。

より楽しく安心して暮らせたらいいなあと、試行錯誤は続きます。

片付けを進める理由は、嫁に行くから!だけではない。

2019年10月14日

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りっつんブログが本になりました。

経験談や人情話から猫話。そして実用的な老後のお金の話まで。心を込めて綴りました。

「老後のお金」など、ブログではあまり触れていない話題にもかなり踏み込んで書いているので、お手にとって頂ければ幸いです。

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16 件のコメント

  • 最近、拝見しております。

    両学長がきっかけです。

    今日の記事は読んでみて、感想を述べたいと思いました。

    少し淋しい、でも、清々しくカッコいい。

    とても共感できる購入パターンだと思いました。
    私が母と買い物に出かけると

    取り敢えず、カゴに物を突っ込む母、
    でも家にあったと、戻す私。

    妻にも一緒に買い物すると荷物が
    少なくていいけど、つまらない。

    なんて言われたりもします。

    子供が保育園で描いて持って帰ってきた絵なんかも
    思い出が詰まっていて、あと、何年後に捨てられるだろう?

    なんて思いながら見ています。
    (心のどこかでは邪魔だなと思いつつ)

    だから、捨ててしまうのは少し淋しいだ思いました。

    それでも、嫁いでいけるようにするためには、
    ものが少ない方が良いと思いました。

    色々感情が溢れて、長々と綴ってしまいました。

    これからも、毎日更新楽しみにしております。

    • アグさん

      こんにちは

      物がなくなると、一瞬は寂しいです。
      その時には捨てられなくて、そのうちに捨てられるようになるものです。
      無理をせず自然に任せているうちに、
      こんなさっぱりとした家になってしまいました。
      風通しだけは、バツグンです。

      これからも、どうぞご贔屓に!ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

  • りっつんさん こんにちは

    確かに自分以外の人のものがあると居心地悪いで
    すよね。
    一人暮らしの息子に「ウチに置きっぱのあれ要ら
    ないよね?」と聞くと、必ず「置いといて」と言
    われます。
    本当に必要なのか、片付けるのが面倒なのか不明
    ですけど。
    息子の家に私の物を置いといてやろうかな。
    どんなに邪魔かわかるかも(笑)

    • 相棒さん

      こんばんは。

      いや〜大笑いしました!
      “息子の家に置く”という、素晴らしい発想の転換。

      息子たちは、実家を物置かなんかと思ってるんですよね。
      そういうわたしも実家をそう思ってました(笑)

  • 亡き夫の宝がありすぎて、居心地悪い我が家。登山道具、各地の民族楽器、数台のPCやハードディスクやL Pレコード。タワーのように積み重なった本。もう二年経ちましたが、妻にとっては確かにゴミになってしまいました。衣服類は、何故だかすぐ処分できたんですが、この趣味のものが厄介極まりないです。
    先日、職場で主人と年齢が近い男性に、自分が死んだ後に妻が趣味のものを捨ててしまったら悲しい?って聞いたら笑われました。答えは、まったくかまわないとのこと。やるしかないですね〜
    突然にあの世に逝ってしまったからお片付けする暇はなかったんでしょうけど、あまりにもひどい量です。私の残りの人生のためにも手をつけたいと思います!しかしまあ、オーラのある物ばかりで挫けそうです。

    • まめぴよさん

      こんばんは

      趣味のもの、たくさんありますねえ。
      これが、本当に厄介(笑)
      始末をつけのに、時間がかかりました。

      少しずつですよ、少しずつヾ(@⌒ー⌒@)ノ

  • こんばんは。
    いつも楽しく読ませていただいています。

    夫と2人暮らしですが、夫の強い希望で戸建てを購入することになり、夏頃引越し予定です。
    子供はおらず、気楽に身軽に暮らしたくて私は賃貸マンションに住み続けたかったのと、夫とはひとまわり以上歳が離れていますので、将来もし自分の方が長生きし(平均寿命的にはおそらくそうなりますね)、1人になって戸建てに住むことでかかるお金や家を維持する体力・気力、売却するとしても、知識不足や高齢で一人不動産会社と交渉することなど考えると憂鬱でなりませんでした。
    また、実家終いをする時、整理が大変だったり、思い出の家を手放す切なさもあり、それならはじめから所有したくないと毎日思っていました。

    でも、必ず引っ越さなくても一人で快適に暮らせることは目からウロコでしたし、引っ越すことになってもそれはそれでいいのかと、柔軟に考えればとても楽になりました。
    ありがとうございます(^^)
    これからもブログ楽しみにしています!

    • まゆみさん

      こんばんは。
      一戸建て、1人でも快適に暮らせますよ。

      自分サイズに変えていけばいいだけ。
      変化を恐れず、その覚悟があれば、全然問題なしです。

      物の少ない一戸建ても、悪くないですよ。

      これからもどうぞご贔屓に!

  • こんばんは。夜分にすみません。
    リベ大YouTubeで紹介されていましたので、羨ましく思いブログを拝見しました。
    僕もブログを初めて3ヶ月が経過しています。全く収益が出ません。
    本記事を拝見して、僕のブログの内容と何が違うのかを理解しました。
    文章力も然ることながら、明確な相違は人柄と言いますか、根本的な人としての魅力が違うのですね。
    りっつんさんはとても素敵な方です。
    大変勉強になりました。
    ありがとうございました。

    • 裕一さん

      こんばんは。

      収益を急ぐのではなく、
      ブログを楽しむといいかもしれませんよ。

      楽しんで書いているうちに、
      読んでくれる人も増えていったように思います。

      なんでも簡単にはお金にならないもの。
      どうぞ長く続けてくださいね。

    • tadashianさん

      こんばんは

      「リッツン・カールトン」と呼んでいたことも。
      ツインのお部屋となっております。
      なかなか、良いお部屋でございます(笑)

  • りっつんさん、初めまして。
    時々寄らせていただいてます。
    風通しの良さ、いいと思います。
    まもなく私も同じ環境になりそうで、心の準備になりました。

    • しゅくさん

      はじめまして。

      風通しのよい空間は、居心地満点です。
      いろいろな気持ちがよぎることはありますが、
      どうぞ、自分の環境を楽しんでください。

  • はじめまして,こんばんは。
    いつもブログを拝見させていただいています。
    私もなにか発信できないかなと思いブログをはじめました。
    まだまだ駆け出しでりっつんさんのように記事を書くことはできませんが、
    参考にさせていただいてます。
    ”りっつんホテル”ステキですね(#^.^#)

    • KOTORIさん

      はじめまして。

      始めた頃は、発信している自覚もなくて。
      書いているうちに、いろいろと考えるようになりました。
      だんだん上手くなるものですよ。

      “りっつんホテル”いいでしょ。
      社食やったり、ホテルやったり、忙しいです(笑)

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    ABOUTこの記事をかいた人

    りっつん

    1957年生まれの60歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。好きなミュージシャンは山下達郎。 時々、3歩あるくとすべてを忘れる「とりっつん」に変身してしまう。