平凡で穏やかな日常をこよなく愛しているけれど、この日々には残念なことがひとつだけある。
それは記憶には残らないということだ。
思い出とは、五感を使って体験した上で、印象に残った出来事である。
五感をより使うためには、日常から飛び出さないといけない。
つい先日のこと。
仲のいい友人とランチを済ませて、店の外に出た。
さて、あそこのカフェにでも行こうか。
あそこのカフェまでは電車移動だから、駅まで戻ろう。
ところが、ここで、友人がある提案をしてきたのだ。
「天気もいいし、歩いて行こうよ」by 友人
途中で歩くのが嫌になったら、電車に乗ればいい。
3つ先の駅を目指して歩き始めた前期高齢者1年生の2人は、ああだ、こうだと、たわいのない話をしながら、お互いのテンポを気遣いながら、歩いた。
へえ〜こんな町を電車で通り抜けていたんだねえ。その町が急に身近に感じられる。
まっすぐ行けばいいと思っていた道は、時々行き止まりになったりして、それなりにクネクネと迷い道。
駅が近くなると、飲食店や不動産屋が増えてくるとか、新たな発見がいくつかあった。
途中で挫折することなく、目的地が見えてきた。
距離にすると6キロほど、時間にすると1時間半くらい。
この出来事は、小さな思い出となり、数週間経った今も、そのときの友人の表情まで思い浮かべることができる。
旅が強く記憶に残るのは、非日常だからだ。遠くに行けば行くほどその記憶は大きくなる。
だけど日常の中に、小さな非日常を作るだけでも、記憶に残ることがある。
思い出作りのポイントはそこにあるのかもしれない。
わたしには、いろいろな思い出があるけれど、楽しい思い出のほうが多い。
その思い出は、思い出すたび、心の中にあったかい何かを落としていく。積んできた思い出からの利息は、きっとこれからも続くはず。
楽しい思い出の上に、さらに楽しい思い出を乗っけよう。つらい思い出はその間に挟んで、ぺたんと圧縮すればいい。
まるでミルフィーユだ。
そんな思い出ミルフィーユは上下が入れ替わったりしながら、日々更新されていく。
最後に残る一番上の思い出は、いったいどんなことだろう。
どんな思い出を携えて、この世を去っていくのだろう。
思い出を作るチャンスは“今”しかない。
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りっつんさん こんばんは
今日は私の66回目の誕生日です。
65歳の時には感じなかったけど、今回は70歳を覗き見してるような感じがあります。
そしてこの世を去ることを考え始めたり、、
思い出を作るチャンスは“今”しかない。
そうですね。その通りですね。
範子さん
こんにちは
お誕生日、おめでとうございます!
70歳を覗き見るような感じ、
半年したら、わたしも感じるかもしれません。
もう、それほど時間はないかもって思います。
見たいものは見て、味わいたいものは味わう。
思い出をたくさん作ろうではありませんかヾ(@⌒ー⌒@)ノ