わたしの住んでいる地区の町内会は、400世帯。なかなかの大所帯です。昨年、町を束ねる会長さんが代替わりしました。新会長になって1年が過ぎました。
町内会長さん世代交代
以前の町内会長さんは、昔からこの辺に住んでいた地主さん。15年も町内会長をやってくださいました。
しかし、やはりお年が・・・ということで、2年前に新しい町内会長を選出するということになりました。しかし立候補する人はおらず、1年も決まりませんでした。
町中にトゲトゲしたムードが漂い始め、くじか、当番制かという方向になってきたときに、新会長が「じゃ、おらがやるよ」と手を挙げてくれたのです。
新会長は61歳。今後10年、やってください!お願いします。
新会長は、職場を定年退職することになり、「一区切りがつくから、やってもいいよ」ということだったようです。消防所の所長をされていたということで、地域防災には当然詳しい。あまりに適任。\(^o^)/
さて、会長さん、大変ユニークな方なんですよ。
ベンチの設置を申請するよ
本日、いつものように、桜散った河原を散歩していたわたし。達郎さんを聞きながらのウォーキング。ルンルン。
※ あくまでもイメージ
すると、ずっと手前から歩いてくる人が、わたしに向かって、耳からイヤホンを外せというジェスチャーをしている。
※ あくまでもイメージ
ん?と思って近づくと、新会長さん。
「ずっ~っと向こうから、〇〇さんだってわかったよ」〇〇はわたしの苗字。
あら、そうですか。目がいいんですね。
「遠くからでも美人はわかる」
うれしいわ。どうもありがとう。
「ところで、河原のこっち側に、ベンチを置こうと思うんだけど、どう思う?」
それはいい案ですね。
「そうだよね。だから、今、市長と知事と阿部さんに申請してるんだ」
えええっ!総理大臣にまで? 仕事、早いですね。
「そうだろ。立派なベンチが来るぞ」
でも、ここは日が当たりすぎる。ついでにパラソルもつけてほしいわ。
「いいよ。OK。ついでにバーベキューもできるようにするか」
どんだけ煙が出ても大丈夫ですもんね。
「いざって時には、ここで煮炊きができるように、防災ベンチにしとくかな」
それ、ますますいいわ~。
「じゃ、そうする」
たぶん、近々ベンチが設置されることは間違いないでしょう。なかなかやり手な会長さん。
先日は、我が家の車で通過しようとして、わざわざ車を止めて、ひと言発して去った。
「今日もステキ!」
ありがとう~って、返事しときました。これ、いつものあいさつなんです。みんなに言ってる(笑)
みんなもだんだん慣れてきたんじゃないかな。もちろん冗談が通じそうにもない人には言わないと思いますけど。
まじさんが会長から直接聞いたところによると、「女の人は褒められて嫌な人はいないから、いくらでも言う」って言ってたらしい。
最初は軽口たたいて、なんとなく嫌だなあって思ってました。ところがわたしは、ある時見ちゃったんですね。
りっつんは見た!
みんながやりたがらない、目立たない仕事をたった一人で、こっそりとこなしている姿を。
それ以来、わたしの新会長を見る目は変わりました。信用できる人なんじゃないかと。それまではわたしはツンツンしてたんですが(笑)、ちゃんと言葉を交わそうと思いました。
新会長さんは公園などでも、気軽にみんなと会話していて、町の雰囲気も悪くないのです。
話しているうちに、うちの息子と会長さんの娘さんは同級生だと判明。娘さんは現在アメリカに住んでいるそうで、散歩で出会うと、そんな話で盛り上がったりしています。
町の雰囲気は、人が決める。みんなが気軽に立ち話。名前を知らない人とも笑顔で挨拶できる町になれば、ますます老後は怖くないかもですね。
キャッチ画像は、町内会仲間バーバラさんちの畑のソラマメです。
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