【物欲整理】理想は頭で把握できる物だけで暮らすこと

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「断捨離」という言葉、初めて聞いたときの印象は画数の多いゴツい言葉だなあということでした。

実はこの言葉はヨガ哲学からきているとのことです。

哲学だから、ゴツく感じたのね、きっと。

 

断捨離、実は修行

行・行・行」

・不必要な物・情報・悪い習慣を、断つ。
・不必要な物や余計な心配事を、捨てる。
・物・金・地位・名声への執着を、離す。

だけど、これって、かなり難しいこと。ワタクシ史上最大の命題とも言える。

だから、断捨離は「行」なのだそうです。

言い換えれば、

物・お金・地位・名誉への執着を離したかったら、不必要な物や余計な心配事を捨ててればよい。

不必要な物や余計な心配事を捨てるためには、自分にとって、本当に必要なものを見極めて、不必要なものや情報や悪い習慣を断てばよい。

捨てるということだけに注目されがちだけど、断捨離の真髄は自分をどういう方向に持っていくかとということであって、ただ捨てればいいってことではないのです。

自分をどうしたいのか。

自分をよい方向へ導くためには、こうすればいいということ。

つまり「断捨離」は、生きやすくなるための修行なのです。

だから、心をよい方向へ導く必要を感じない人は、やる必要はない。人の勝手です(笑)

 

“もったいない”

捨てるという行為だけを取り上げると、もったいないという気持ちが湧いてきます。

高価なものなら、なおさらです。

だけど、自分をよい方向へもっていくためと思えば、えいやっ!という気持ちにもなれるかも。

ところで、このコロナ騒ぎ以降、“プレッパー”なる人々が増加しているとか。

またまた出てきた、聞き慣れない単語。

どうも備蓄に取り組む人たちのことのようです。

捨てる修行の次は、積み込みトレーニング?肉体強化?

いったい、人はなにを求めているのかといえば、それは安心感。

安心感を得るためには、物はある程度は必要。

だけど、邪魔になることもある。本当に面倒臭い。

自分にとって、どれくらいが適量なのか。自分でさえもわからない。

必要という名に隠れて、欲望という得体のしれない魔物がくっついていたりするから。

 

頭で把握できる量

“物”はそれぞれにパワーがあります。

どんな小さな物にも、あります。

しかし”物”がわたしを幸せにしてくれるのには、限界があることも知りました。

ブランドバッグをいくつ持ったら、しあわせ感に包まれるのか。いつくも持ったことがないので、実はわかりませんけれど。少なくても、ひとつふたつでは、それは持てなかった。

いま思えば、あんな重いバッグにおむつを押し込んで、ついでに子供を抱っこして、よく歩けたよ。

そして、やっと分かってきたのです。

バッグは見せるものではなくて、物を入れるもの!

力が減ってきたので、入れ物はできるだけ軽く。いまは、軽いかどうかが第一の判断基準です。よって皮革製品は処分の方向。

物に囲まれて暮らしたい時代もありました。そんな暮らしをしてきたこともいい思い出。

そして今は、違うステージに向かいたいから、手に入れた物にはお礼を伝えて、離れていく方向に舵を切っています。

物をたくさん持っていたとしても、それはしあわせ感には比例しない。

※あくまでも個人の感想です。

そしてたどり着いたのは、こういうことでした。

“頭で把握できる量だけ持つ”

全部、頭の中で把握しておきたい。

忘れているものなんか、実はないのと同じなのです。

クローゼットやタンスに並んでいる服を、いまなら、かなり正確に書き起こすことができます。

年をとって、記憶力が落ちてきたら、さらに減らす。

記憶容量がゼロに近づくころには、物への執着もなくなっているはず。

これで、気軽にあの世に旅立てる。

 

物欲は別の欲望へと

所有する物について考え始めると、必ず鴨長明に行き着きます。

鴨長明が書いた『方丈記』は最も好きな随筆(エッセイ)です。

書いたのは長明が60歳くらいの時とされていて、起きたできごとから、なにを悟ったかということが書き記されています。

権力闘争に敗れた長命が最後に住まいとして定めたのが、京都の町外れの方丈の庵。

これが『方丈記』の名前の由来です。

「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」

ここまで世の無常を的確に表現している文章を、ほかに知りません。

1人で暮らすならこれで十分と、家具も物も捨てた長明の暮らし。

だけど、琴と琵琶は持ち込んでいたようです。音楽だけは手放さなかった。

この世とは何か?

京都で何か事件が起きたと聞けば、山を下って見物に出かけていた長明。

長明は最後まで人への興味は尽きず、そしてこの世の謎を解きたかった。自分はどんな世界で暮らしてきたのか。

年をとってくると、いままで見えなかったものも見えてくるものです。

物への欲は、別の欲へと形を変えました。

それは、何かを「知りたい」という欲。

この世の仕組みをもっと知りたい。そんな欲だけで生きているような気がします。

心の中で問いかける「嫁に行く時、持っていく?」

2021年9月2日

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2 件のコメント

  • 今日 断捨離しました。2年前に大病をしてから、体力もなくなり自分ではできなくなってしまいました。大きな物からかたづけようと考え、引取業者を手配しました。
    玄関にある大きな靴箱 押入桐たんす 押入収納ケース 古い布団 ベッドマットなどです。
    見積 高いです!でも分別もしてくれるし、いつかしないといけないことですし…
    運び出しは、てきぱき進み30分ほどで終了しました! はやく頼めばよかった!次は着なくなった衣類と子どもの学校で使っていたものを考えています。
    私の母のときは、すべて私がかたづけし、業者手配して費用も負担したのでかなり大変でした。
    子どもには、そんな思いをしてほしくないです。ただそれだけです。

    • TOMOさん

      こんにちは♪

      大掛かりな断捨離ですね。
      これだけやれば、かなりスッキリしたことでしょう。

      そうなんです。
      いつかはやらなければならないことなんです。
      誰がやるか。
      わたしでしょ!
      いつやるか。
      いまでしょ!
      そんなことを毎度言い聞かせています。

      スッキリさせて、後悔したことはないのに、
      毎度ひるむ自分がめんどくさいです(笑)

      確かに、子どもたちの時間とお金を奪いたくはないですよね。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1957年生まれの64歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。 好きなミュージシャンは山下達郎氏と反田恭平氏。 3歩歩くとと、すべてを忘れる「とりっつん」に変身するという特技の持ち主。