強い風に背を押されて思い出した、祖母のこと

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突然ですが、幽霊というか、そういう不思議な現象に出会ったことはありますか?

昨日、帰宅時に強い追い風に背中を押されて歩いていたら、ふと、あの日のことが蘇ってきて・・・。

あるんですよ、そういう体験が:(;゙゚’ω゚’):

 

合格発表の日

2年目の受験。

もう後のない受験。追い詰められていました(と思う)

滑り止めにと受けた試験の合格発表を見に行くために、学校に向かって歩いていた時のことでした。

あの信号を渡れば、そこから5分も歩けば、着く。

これで人生が決まってしまうんだ(と思い込んでいたと思う)

そう思ったら、見るのが怖くて、信号の手前で立ち止まってしまいました。

もしだめだったら、ここがだめだったら、どうしたらいいんだろう。

次こそ、渡ろう。

そう思っても、なんだか覚悟がつかない。

すると、ふっと隣に気配を感じたのです。

そして信号が変わると同時に、ぐいぐいと背中を押されたような気がしたのです。

「ほらほら、さっさと歩けってば」

そんな声も聞こえたような気がしました。

あっ!おばあちゃんだね。

直感的にそう思いました。

そこから歩くスピードがぐんとアップ。いつの間にか掲示板の前に立っていました。

あった、あったよ!

初めての合格。

そして後になって分かることになったのは、そこが唯一の合格(笑)

ほっとした時には、おばあちゃんの気配は消えていました。

 

祖母が逝った日

合格発表から1ヶ月前のこと。

年末に風邪をこじらせて入院していた父方の祖母は亡くなりました。

父と母は祖母を見舞うため、仙台と石巻を頻繁に行き来していましたが、わたしにはそんな余裕はありませんでした。

危ないと分かってからも、一度も見舞いにも行かず。なんとも不実な孫です。

亡くなる数時間前のこと。時は、夜中も夜中のど真ん中。

わたしは2階の自室で受験勉強の追い込みをしていました。

すると、玄関の戸が静かに開く音がしたのです。そして階段を登ってくる足音。

おばあちゃんだと冷静に確信したわたしは、

「おばあちゃんね。驚かさないでよ!」

そう、大きな声を出して話かけました。

なぜか全然怖くはなかったけれど、言うべきだなと思ったので(笑)

すると音は聞こえなくなりました。

そして翌朝。

母が夜中に祖母が枕元に立ったといって、何か準備を始めていたのです。

母はそういうことに敏感な体質。

やっぱり、あれはおばあちゃんだった。

そして、まもなく祖母が亡くなったとの知らせが届きました。

あの時の玄関の開く音、そして階段を登ってくる音。忘れることはできません。

きっと祖母は別れを告げに、歩きまわっていたのかもしれません。

では、祖母と親密な関係だったのかというと、そんなこともないのです。

そしてわたしにとっての、こういう類の体験は、これだけです。

 

祖母に会いたくなった

父方の祖母のたまきさんは、77歳で亡くなりました。

わたしは3番目の孫。女の子としては1番目の孫でした。

しかし、祖母の住まいは石巻で、我が家は仙台。なので会うのは年に数回といったところ。

祖母ってどういう人?と聞かれても返答に困るほど、優しい人だったのか、怖い人だったのかの記憶もありません。何かを教えられたという記憶もないし、覚えている言葉もありません。

ただ、祖母の家の近くにあった和菓子屋の「がんづき」というお菓子をいつも買ってきてくれたことだけが、大事な思い出。

それほど親しみのある祖母ではなかったのに、なぜかいま、祖母がわたしの中にある。そんな実感があるのです。

昔より、グッと近い感じ。

猫は歳をとって人間の言葉を解するようになり、いわば魔猫化しますが、人は歳をとるとあの世との距離が縮まって魔人になるのかもしれません。

昨日は、おばあちゃんもう一度に会ってみたいなあと、ちょっと切なくなりました。

ところで、おばあちゃんのおばあちゃんって、どんな人だったんだろう。

たくさんの知らない人の先っぽに、わたしが存在しているというのが、とても不思議な感じがします。


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経験談や人情話から猫話。そして実用的な老後のお金の話まで。心を込めて綴りました。

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ABOUTこの記事をかいた人

1957年生まれの64歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。 好きなミュージシャンは山下達郎氏と反田恭平氏。 3歩歩くとと、すべてを忘れる「とりっつん」に変身するという特技の持ち主。