春彼岸。あの世からでも声をかけてくれる人がいる。

※本サイトで紹介している商品・サービス等の外部リンクには、アフィリエイト広告を利用しているものがあります

2021年、春彼岸。

昨日は1日早くに墓参りをしてきました。

彼岸が始まれば、混む。きっと混む。

人の少ないうちにと思って、出かけることにしました。

春彼岸は、わりと積極的に墓参りに出向いています(笑)

 

墓園も密を避けて

墓園についてみると、ここにも、あそこにも、至るところに、ディスタンス貼り紙。

あらまっ!水場にも使用禁止の貼り紙です。

5つある水道のうち、使えるのは2つ。これは、まじで、どっとこむ(笑)

同じようにひと足早い墓参りの人が、ちらほら見受けられましたが、まだ静寂を保っている墓園。水場も待たずにすみました。

 

今年のお供えはチョコ

甘いものがとても好きな人でした。

出会った頃、ようかんを丸ごと1本、切らずにかぶりつきたいと言ったので、仙台銘菓の”白松がようかん”をプレゼントしたことがありました。

半分くらいでギブアップ。以来、ようかんを1本食べたいと言うことはなくなりました(笑)

子供の頃に厳格な母親(あの鎌倉婆さんです)に甘いものを極端に制限されて育ったので、その反動だと語ってましたけど、本当かどうか、真実は墓の中。

石を軽く拭いて、お供えはリンドール。2人で食べよう。

近い場所には誰もいなかったので、あんなことやこんなことを思い出しながら、チョコをかじり、家から持ってきたコーヒーを飲みながら、2人の時間を過ごしてきました。

気がつくと、出会った頃に戻っていました。

まるで時間がなくなってしまったような、そんな世界に入り込んでいました。

まだ、子どもなんていないころのわたしたち。

若いころのあの人に、まるで未来を見てきたように、伝えました。

「2人の息子は、○○と○○になるんだよ」

「へえ〜、そうなんだ」

と、淡々とした声。

「ところで、わたし、相変わらずなんだよね」

最近、ちょっと自分の未熟さを嘆いている。

「どうして、こんななんだろう」

自分の弱点なんて、誰にでも話せることじゃない。あの人にだったら言える。

いつまでたっても、なかなか成長できない。あの人、あの世で修行を積んでるはずだから、きっとアドバイスをくれるはず。

すると、ほら、聞こえてきた。

「いいんだよ、それで。そのままで」

「えっ!こんな未熟な心持ちでいいの?」

「ああ、いいんだよ」

そっか〜と、納得。そうだよねと、ちょっと強気になる。それがわたしだもんね。

わたしには、この世にいなくても、応えてくれる人がいる。

あったかい安堵感がふわりと。

「出会えてよかったね」

姿が見えなくなって、寂しくはあるけれど、その寂しさは出会ったからこそのもの。寂しさもひっくるめて、受け取らなくてならぬもの。これはセット。

寂しいってことは、それだけ愛してたってことにしとこうか。愛した分量だけ、寂しさが返ってくるってことにしとこうか。

あのことも、もうなかったことにしとくよ。

こう言ってるってことじたいが、しつこいよね。いつまでも言うかもよ(笑)

出会えば、必ず別れはやってくる。

出会うと言っても、ただすれ違うだけじゃなくて、惹かれ合って近づく関係なんて、そんなに数に恵まれるわけではない。ありがたいことに、わたしにはいくつかある。

それはわたしにとっては、子どもとの関係よりも、ずっと大切な関係。今となっては、だれが一番とかも、ない(笑) その人たちの1人が欠けても、今のわたしはないだろうから。

「いま、どこにいるの?」

一足先に先にあの世に行ってしまった人に、ちょっと聞いてみた。

答えは返ってこなかった。どうも秘密らしい。

固い石をじーっと見てみたけれど、どうもあの石の下には、もう誰もいない気がする。清々しいまでにすっからかんの墓の中。

あの人、どこかで新しい人生を歩んでいるのだろう。

 

田舎道をあてもなく歩く

「達郎でも聴きながら、もう帰りなさい」という声が聞こえので、墓園を後にすることに。

あれれ?

達郎を好きで聞くようになったのは、ここ10年くらいのことだよね。

そっか。なんでもお見通しなんだよね。そんなことを思って、笑ってしまいました。

暖かさにつられて、知らない道を歩いてみたくなりました。よし、別の道を行こう。

方向だけ間違わなければ、帰ることはできる。バス通りを見失わなければいい。

すると、ウグイスの声。

やぶの中から聞こえてくるのだけど、姿はもちろん見えず。

ほ〜ほけきょっきょ。

しばし、聞き惚れました。さすがにいい声だ。

ここには、いい”気”が満ちているのがわかります。感じます。

どことなく懐かしい風景に胸がキュンとなりながら、あちこちキョロキョロしながら歩きました。

なんだか、住みたくなってしまいました。

大丈夫。そのうちには、ここに永住するんだった(笑)

そろそろ大通りに出よう。出てみると、バス停4つほどの距離を歩いていました。

春彼岸はいいなあ。春のうれしさがある。

あとは、おはぎを食べれば、生きた者の春彼岸は終了です。

春分の日。奈良の二上山では、山の真ん中に日が沈む。

2017年3月19日

にほんブログ村 ライフスタイルブログ シンプルライフへブログ村の「ライフスタイルブログ」のランキングに参加中です。いつも応援クリックありがとうございます♪


りっつんブログが本になりました。

経験談や人情話から猫話。そして実用的な老後のお金の話まで。心を込めて綴りました。

「老後のお金」など、ブログではあまり触れていない話題にもかなり踏み込んで書いているので、お手にとって頂ければ幸いです。

スポンサーリンク
スポンサーリンク


8 件のコメント

  • りっつんさん、おはようございます。

    白松が最中、好きです。羊羹は、まだ食べたことないです。

    私はね、この世が修行の場だから、あの世に行ったらもう修行もないと思っています。
    だから、空の上から人間界をのんびり眺めて、いろいろとアドバイス送ってくるんじゃないかと。

    • しばふねさん

      おはようございます。
      ようかんもおいしいですよ。
      仙台の人間はトラ印より松印を好みます(笑)

      そうだよね。もう修行はしてないよね。
      のんびりしてるのかなあ。

  • こんばんは、暑さ寒さも彼岸まで毛布からさよならしました。私も今日お墓参りに行ってきました。いつも見守っていてくれることに感謝を伝えてきました。今まで途方に暮れることがありましたでもいつの間にか何だったのか忘れるくらい守ってもらっています。信じる者は救われるですかね・・・ありがたいです。目には見えないけれど感謝を忘れずに行きたいと思います。そのためのお彼岸かしら。

    • 埴輪さん

      おはようございます。
      えー!
      わたしはまだ毛布ありですよぉ。
      なんか、肌寒いんですけど。

      何をどう信じるかは、個人の自由。
      信じて、いい気分になれるなら、信じていたいです。
      だから、いるんです、そこに(笑)

      彼岸はいい風習ですよね。

  • いい墓園ですね。お写真の植物から気のパワーが伝わります。私は、樹木葬という葬り方を選択しました。主人の生き方や考え方を優先して考えに考え、最後は見学で確かめた気の流れみたいな不確しかな感のようなもので決めてしまいました。2人で桜の木の下に眠る予定です。でもまだ墓参をしても、主人は話しかけてくれません。もしかして不満?なんて妄想しながらの未亡人三年生です。
    今日、命日でした。亡くなった日を思いだすとやっぱりまだつらいです。

    • まめぴよさん

      おはようございます。
      あの墓苑は・・・。
      実は占い師さんに聞いて購入した墓苑(笑)
      息子たちのために、近所にいてほしかったのです。
      単なるわたしのわがまま。
      ですから、義母には反対されました。
      自分ではなかなかな決めきれず、
      占い師さんというか、霊媒師さんのような人に
      聞いてみたのです。
      わらにもすがる思いで。
      そして「ご主人が喜んでいます」と言われ、決めました。

      夫は父親としての役をあそこで果たしたと思います。

      • そうだったんですね。ご主人さまは、近くで守ってくれていたんでしょうね。
        実は、私もスピリチュアルな方に相談に行きました。お告げは、ご主人は形には何もこだわりがなく、あなたに任せます。喜んでいますよ。でした。
        誰かに背中を押してもらいたい気持ちでした。
        墓参に行ってくれた友人や会社の方に、とても主人らしい墓地だと報告をうけ、正解だったかなと思っています。

        • まめぴよさん

          おはようございます。
          やっばりまめぴよさんも行きましたか。
          あの時はそういう言葉も素直に信じられたんですよね。
          残された者にとってはお墓はとても重要な問題ですよね。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    CAPTCHA


    ABOUTこの記事をかいた人

    1957年生まれの64歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。 好きなミュージシャンは山下達郎氏と反田恭平氏。 3歩歩くとと、すべてを忘れる「とりっつん」に変身するという特技の持ち主。