シャンクスが消えて10日。気配がないって、こんなこと。

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きょうもどんよりした空模様。

おやおや、また、雨が落ちてきました。

きのうマッサージをしてもらったおかげで、体がゆるんでいる感じがします。

マッサージの最大の目的は身体と心の緊張をとること。効果はバッチリです。昨日は、もはや限界でした。

花ちゃんの顔を見るなり、ホッとしました。これで楽になれるぞって。

この10年あまり、花ちゃんのマッサージのおかげで、健康がそこそこ維持できています。

もちろん、完璧なんて目指してません。

いま、そこそこ元気に動けたら、それで十分。

いま、気分よく動けるように、メンテナンスしているだけ。先のことなんて、どうでもいい。いまだけ(笑)

さて、シャンクスがいなくなって10日あまりが経ちました。

顔なじみの誰かが来ると、必ずちょこちょこと顔を出していたシャンクス。

皆さん、リビングに入ってしばらくすると、こんなことを言われます。

「なんか、足りないよねえ」

みんな、ちょっと寂しそうにしてくれます。

“婆さんだけどアイドル”

21年もの長い期間、この家で、我がもの顔で過ごしてきました。

そこで白い箱の中に収まっている動かないシャンクスは、やっぱりシャンクスとは思えなくて。

思えば、シャンクスには決まった寝床がありませんでした。子どもの頃にはあったけれど、寝床に寝ることがないので、いつの頃からか、そういう場所は撤去。

本日の寝床になりそうな場所に、冬なら湯たんぽを入れて。とりあえずその日にシャンクスが決めた寝床を整備するのが飼い主の仕事。

それでも夜中には、好きな場所に移動していましたけれど。

その日の気分で、好きな所に寝そべるのが、あの猫の生き方。

ソファの上、椅子の上、クローゼットの中。家じゅうが寝床みたいなものでした。

家の中を隅々まで知り尽くして、風の通りに合わせて、居どころを変えて。2年前までは外にも縄張りを持っていて、自由に暮らしていました。

自由なシャンクスを見るのが好きでした。大好きでした。

「しょうがないねえ、こんなに汚れて」

そう言いながら、雨上がりの畑で遊んできたシャンクスの足を洗って。

たぶん、猫としては、楽しかったんじゃないかなって、思うけれど。

わたしが家に居なくても、ご近所さんの世話を受けて1人で留守番できる自立した猫でもありました。(最大45日!)

「わたしの自由も認めてね」っていうのが、飼い主の言い分。その代わり、困らないようにはしとくからって。

雨のつぶが落ちてくるのを眺めているのが、大好きだったシャンクス。

雨が降ってくると、つい窓のあたりに目がいってしまいます。そこにいるような気がして。

ああ、もうそこにはいないんだなあ。

シャンクスは、この家の中に居ただけ。

掃除もしないし、ご飯も作らない、ましてお金を稼いでくるということもなし。

ただ、当然のように、そこに居ただけ。気の向くままに、居ただけ。

きっと、生きているって、そういうことなのかもしれないなあ。

居るだけで、いいんだ、きっと。

シャンクスのだらっとした姿を思い出すと、ふっと力が抜けます。

言葉がないから、人に対して要求もしなければ、要求も受け付けない(笑)

人も、もっと動物のように暮らせば、いいのかもしれない。

そもそも、喋りすぎるのかもしれない。

自分の意思を伝えすぎるのかもしれない。

人と人、分かることには限界があるのに。

話せば話すほど、心が離れていくように思うときもあります。

“それって常識だよね”

そんな言葉を、ついつい吐きたくなることがあるけれど、

わたしの常識は誰かの非常識。

常識ほど怪しいものはない。

常識というものの正体を疑えるかどうかだけでも、かなり違うはず。

そして自分で作った常識で、気づかぬうちに自分を縛っていることも、けっこうあります。

シャンクスはたぶんわたしのことが大好きだったから、そばに居続けたのだと思っています。それは、あくまでもシャンクスの意思。

そんなふうに、シンプルに生きてみたい。

大好きな場所に、ただただそこに居続けてみたい。その気配の中でくつろいでいたい。

大好きな場所には、誰かがいるかもしれないし、誰もいないかもしれないけれど。


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りっつんブログが本になりました。

経験談や人情話から猫話。そして実用的な老後のお金の話まで。心を込めて綴りました。

「老後のお金」など、ブログではあまり触れていない話題にもかなり踏み込んで書いているので、お手にとって頂ければ幸いです。

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10 件のコメント

  • りっつんさん おはようございます

    日に日に寂しさがつのりますね…
    人間の家族が亡くなったら、その後煩雑なあれこ
    れが続いて、ゆっくり悲しむ暇もないですが、猫
    ちゃんは居なくなった現実が続くだけですから。
    私も雨を見るのが好きですけど、これからは雨を
    見るたびに、シャンクスさんを思い出すことでし
    ょう。

    • 相棒さん

      こんばんは

      シャンクスの荷物なんて、ほとんどないですから、
      息子と2人で5分くらいで片付いてしまいました。
      人生で初めてのニャンコ。
      いろんな思いを教えてくれました。

  • りっつんさん こんにちは
    毎日楽しみにしてみております。今日のお話は私の胸にストンと入ってきました。今だけ、、、そうですね。そして 先のことは考えないこと そして 普通そうよねということもないということも、、
    今だけ考えて余計なことも考えず 心にいつも入れときます。最近 我が家に仔犬が仲間入りしました。高齢犬の世話と仔犬の世話大変です。私の体も大丈夫かしら?余計なことは考えないことにします。

    • 和菓子さん

      おはようございます。

      “想像した先のこと”
      これがあんがい当たってなかったりするんですよ。
      だから、考えるだけ時間がもったいない(笑)
      とはいえ、いろいろ考えてしまいます。
      それが人間ってもんです。
      仔犬ちゃんがいるんですか。
      パワーをもらえそうですね。ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

  • りっつんさん こんばんは! シャンクスも我が家の旅立ったにゃんも、きっと何も考えず
    好きな人のそばで、居心地のよい場所で、何も求めず何も望まず、周りがどうなっていても慌てず騒がず
    毎日を生きていたのでしょうね。言葉を持たない生き物なのに誰より心が通じていたと思えます。
    お互いが気配を確かめあいながら、干渉せず好きなようにまったり過ごす日々が好きでした。
    猫と人間の距離感って親子や夫婦や友人全てにおいて理想の関係だなあなんて思ってしまいます。

    • しおさん

      こんにちは

      わたしには猫が合っていたみたいです。
      最後まで、わたしの気配を欲しがってくれて。
      心が通じていたことは確信できます。
      猫との距離感を応用すれば、誰とでもうまくいくかもですね。

      しおさんのにゃんと、シャンクス、会えたかな。

  • りっつんさんこんばんは!2回目のコメント失礼します。

    私も実家で猫(みーちゃん)を飼っていましたが、自分の膝の上で天に召されてしまいました。
    猫の元気がなくて、心配で仕方がなくて、膝に載せながら大学受験の勉強をしている最中に、旅立ってしまいました。
    その日は勉強どころではなく、初めて高校を休みました笑

    本当に猫というのは色々な感情や体験をくれますよね。

    シャンクスさんは、もしかすると雨雲の上の天の川から、りっつんさんに会いに来ていたのかもしれませんよ!笑
    私はふとみーちゃんを思い出した時に、「会いにきてくれたの?」と心の中で問いかけています。

    猫が好きすぎて、長々とコメントしてしまいましてすみません!

    • amuuさん

      おはようございます。
      みーちゃん、amuuさんが大好きだったのね。
      我が家の長男は、中学生のとき、
      ジャンガリアンハムスターの臨終に立ち会うために、
      学校を休みました。
      小さなハムスターを手のひらに乗せて、
      動物病院へ走って行った姿が忘れられません。
      なにしてんだ?と思いながら、優しい子なんだなあって。

      猫って不思議な生き物ですよね。
      神秘的な生き物に思えます。

      シャンクスと出会って、猫好きな人間になりました。

      そっか。思い出してるときは、会いに来てるんだね。

      ありがとう!

  • りっつんさんはじめまして。
    両学長のサイトからこちらを知り、最近は毎日楽しみに拝見しています。
    シャンクスちゃんのこと、私も経験がありますのでお気持ちお察しいたします。

    りっつんさんのブログをみて、何かしら感銘を受けています。
    今回は『きっと、生きているって、そういうことなのかもしれないなあ。居るだけで、いいんだ、きっと』
    に深く想い入りました。

    長年勤めた会社を辞め新しい職場での慣れない環境やコロナ禍で、人との繋がりも感じることが出来ず生きている意味を見いだせずにいる毎日でした。

    そっか、居るだけでいいんだ、何を欲張ることがあるのか?私なりに、毎日健康で楽しく生きる、それで良いんだなぁ、そう思いました。

    りっつんさんのブログに出会えて感謝しています。
    これからも楽しみにしています。
    どうぞよろしくお願いします。

    • まりえさん

      はじめまして。

      猫が消えるくらい、どうってことないと思っていましたが、
      いやいや、響いてます(笑)
      やっと、少し、いない暮らしに諦めがついてきたところです。

      居ただけで、こんなに何かを残してくれるなんて。
      だから、多分、人も同じなんだと思うのですよ。
      自分を精一杯生かすことを考えればいいのかなって。

      これからもどうぞお立ち寄りくださいませヾ(@⌒ー⌒@)ノ

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1957年生まれの64歳(2017年に還暦を迎えた)。埼玉の片田舎で自由気ままに1人暮らしを謳歌している。 中年化した2人の息子はそれぞれ家庭を持ち、日本のどこかで生息中。 愛読書は鴨氏の書いた『方丈記』。 好きなミュージシャンは山下達郎氏と反田恭平氏。 3歩歩くとと、すべてを忘れる「とりっつん」に変身するという特技の持ち主。