去年のいまごろのことを思い出してみます。
「まるで昨日のよう」と思うのか、「とても遠い日のよう」と思うのか。
去年は遠い?近い?
さて、1年前のあの日のこと。
Mばあちゃんが慣れない注射を打つために、バスに乗るのを見送ったあの日。
ワクチン接種を巡って、不安でいっぱいの日々でした。そして警戒、警戒の日々。
まるで昨日のことのよう!
そう感じます。
わたしは63歳で、微妙に高齢者枠から外れているため、行政区の先行接種の枠に入れませんでした。
周囲の人たちは次々に接種を済ませているのに、ぽつんと取り残されていました。
すると、関西に住んでいた息子から、突然の連絡。
「職場で接種枠があるから、来い!」との命令。
有無を言わさぬボスの言葉に従って、恐る恐る乗った新幹線。
そして、思いがけずに1ヶ月の長滞在になってしまったのでした。
ああ、本当に昨日のことのよう!
そう感じます。
ところが、Mばあちゃんにとっては、去年のことは、
「遠い昔のことのようだ」と言うのです。
1年の長さは平等なはずなのに、感じ方には個人差がある。
そもそも、時間をどう感じているかは、本人にしか分かりませんが。
この感覚の違いを生むものは、いったい何なのでしょうか。
わたしの頭の中では、思い出は縦ではなくて、横にズラーっと並んでいるイメージがあります。
だから、古い思い出も、新しい思い出も、どれもこれも最近な感じがするのかも。
うまく表現できないけれど。
早回しの時の中で
毎日がフルスピードで過ぎていきます。
年を重ねてきたからなのか、そのスピードは早くなるばかり。
そして、特別な出来事のない、記憶に残らないような日々は折りたたまれて、まるでなかったかのようです。
一説によると「今」というのは約3秒間くらい。とすると、1日に約2万回の「今」を積んでいるということ。
毎日、2万回の「今」を生きております。
しかし、どれだけの「今」を記憶しているかといえば、ほとんど記憶には残っていない。
わずか10分前のことだって、何をしていたのか、定かではありません。
だけど、そうして通り過ぎた日を思い出すと、なんだか、そんなに遠いことでもなく、手が届きそうな気がしないでもない。
きっと、死ぬときにも、あっという間だったなって思うような気がします。
「えっ、もう死ぬの?」って(笑)
毎日、同じことの繰り返し
思えば、毎日、同じようなことを繰り返しています。
同じような時間に起きて、食べて、寝て。特別なことなんて、そんなにはないです。
そういう暮らしの中にいることが、一番安心できるので、好きなのですが。
次男が生まれて、半年も過ぎたころのこと。
息子たちにミルクを飲ませてたり食べさせたり、そして寝かせたりを繰り返している自分にうんざりしたことを、いまでも鮮明に覚えています。
“昨日も同じ時間に同じようなことをしてた!”
それから10年ほど経って、夫がいなくなったころ。
息子たちの世話に明け暮れていたあのころ。再び、そんなことを思いました。そして感じた焦り。
同じことを繰り返していると、世の中から取り残されたような、疎外感みたいなものを感じてしまっていたのかもしれません。
そんな毎日が、永遠に続くような気がしました。
でも同じようなことをしているつもりでも、実は少しすづ変化していました。
それが証拠に、息子たちには、もうミルクを飲ませなくてもいいし、お弁当を作らなくてもいいし(笑)
同じことを繰り返すことに、不安になるけれど、それは不要だったなあって思います。
だから、いまは、同じようなことを繰り返していることに、これでいいのよって思っています。
どんな思い出を残すのか
最終的に、なにを自分に残してやれるのかといえば、それはたぶん思い出というものなのではないかと思います。
気の合う人と過ごした時間の記憶
この時間を迎えるために、そうでない時間を過ごしているだけかもしれません。
来年のいま頃、あのときは楽しかったなあって思うようなこと、もっともっと積んでみたい。
横一列に、もっとたくさんの思い出を並べたい。
お祭りの縁日に並ぶ出店のように、キラキラの電灯なんかつけちゃって(笑)
どんな人と出会って、どんな関係を築くことができたのか。
それが人生のテーマなのかもしれない。
ここまで生きてきて思うのは、そんなこと。
“あの人がいてくれて、よかった”
“あの人と会えて、よかった”
いまはどこにいるか分からないけれど、そんな人に、また会えるかもしれないという期待を持ち続けています。
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最近と言うか、ここ数年?
時間の過ぎ方が、ユニーク?です。
「もう、半年?」と感じたり、
「まだ、半年?」と感じたり。
時間的にはさほど経過してないけど、
密度が濃いのか、
スッゴく変化が有ったり。
さっちさん
こんばんは♪
あるあるです!
時間がぐちゃぐちゃ。
頭の中、どう整理されてるんでしょうね。
今日のお話は、とても素敵です。
私も思い出は横並びかもしれない。
自分で、選び、作る思い出作り。
自分が主役の後半生。
りっつんさんとも会ってみたい。
来年初め、古希を迎える私。
まだ、新しい出会いがあるかも。
モネさん
こんばんは♪
うれしいコメント、ありがとうございます。
キョロキョロしていたら、
きっと新しい出会いがあるように思います。
年を重ねて、自分が主役だと意識することが、
とても大事だと思うようになりました。
いつもどこかの扉を開けておこうって、思ってますヾ(@⌒ー⌒@)ノ
ちょうど夫の三回忌が終わったばかりの未亡人です。
「毎日同じことの繰り返し」
私がこの2年間1番怖かったことです。子ども達も自立していますし、このまま1人で何十年も同じ事をただ繰り返して生きていく…考えただけでうんざりしていました。
毎日同じ事を繰り返して生きていくことも、素敵なことなのかもと、ブログを読んでふっと思い、心が軽くなりました。
ありがとうございました。
まだまだ1人でいじけていることも多いのですが、少し前向きになれそうな気がしています。
長文失礼しました。
これからもブログ楽しみにしています。
ちぃさん
おはようございます。
人はどんな状態にあっても、
ずっとこのままのような錯覚に陥るものです。
未亡人に限ったことでもないです。
そして、どんな時も、動かしていくのは、夫でも子供でもなく、自分です。
自分がこうしたいと思うことだけが、原動力。
同じことの繰り返しの中にも、面白いことが潜んでいたりします。
わたしも時々いじけ虫に齧られることがあります。
そんなときには、大好きなクッキーと一緒にいじけ虫もかじってやります。
齧られたら、齧り返す。
それが未亡人の生きる道(笑)
コメント、ありがとうございましたヾ(@⌒ー⌒@)ノ